◆文芸誌のみ掲載短編

定義

 文芸誌に掲載されたことがあるが、単行本・文庫・アンソロジーなどにまとまる予定が立っていない短編のこととする(最初から本にまとまる予定で始めた短編は含まない)。


「恋唄」 野性時代2014年10月号所収

 著者自身記憶が曖昧なのですが、時代小説の競演企画にお呼ばれして書いた短編です。平賀源内が歯磨き粉のコマーシャルソングを作ったという逸話を膨らませて作った短編です。なお、本短編は電子化されておらず、テーマの問題もあるので、これからも相当読みづらい短編のままになると思います。

「さよなら僕らの西郷どん」文芸カドカワ15年3号所収

 西郷隆盛が実はサイボーグで、周囲の同志たちが自分の都合のよいように操っていた……というコメディです。ネタではありません、マジです。誰が言っても信じてくれないこの短編ですが、この短編のモチーフである「死者に忖度する生者」はのちに「信長さまはもういない」(光文社)に結実するので、これはこれで悪くない……のかも? 電子書籍のみでの販売。

「日輪の孤独」月刊J-novel 2016年11月号所収

 伊能忠敬最後の恋を描いた短編です。夢を追う男と女の出会いと別れをモチーフに、夢の重なり合い、すれ違いを描いています。担当者さんもびしばし叩いてくださったということもあり、わたしとしても非常に気に入っている短編なのですが、こちら、電子化されておらず、読む手段が限られております。実は、「恋唄」「さよなら僕らの西郷どん」の兄弟作だったりします。


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