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【天狼院書店初心者短編2020年夏休み特講受講者向け】⑤飾らずに書く

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【注意】
 こちらのエントリは、天狼院書店さんで開催中の「短編小説100枚を二ヶ月で書いてみる」講座参加者の方向けのエッセイです。参加していない皆様にもなにがしかに気づきがあるかもしれませんが、このエッセイは基本的に「初心者の方が小説を書き切る」という目的設定をした講座に向けたものでありますので、中級者、上級者の方がご覧の際にはそうした点をご注意の上ご覧ください。
【注意ここまで】

 皆さんこんにちは。
 昨日の講座に参加してくださった皆様、誠にありがとうございます。ああしたリモート講座では皆さんのお顔が見えず、果たしてわたしの申し上げたことは伝わっているのだろうか……(伝え方がまずいんじゃないか)と戦々恐々としています。
 それはさておき、今回も小説TIPS、行こうと思います。

 昨日の講座にて、「小説の叙述とはなにか」という説明をひたすらさせていただきました。けれど、誤解をされてしまったら嫌だなあと思い、今日はその補足です。
 昨日の講座ではひたすら小説の叙述の特殊性みたいなことを述べてしまったので、中には「小説の叙述って、なんだか小難しいんだなあ」とお思いになられた方がいたとしても不思議ではありません。
 けれど、声を大にして言っておきます。
 小説の叙述は、普段の話し言葉と同じく、あまり飾り立てるものではありません。
 ついつい小説を書こうと思うと、「難しい言葉を選んだほうがいいのかなあ」とか、「修飾語とかでごちゃごちゃ飾り付けたほうがいいのかなあ」と考えてしまいますが、それはちょっと違います。
 言葉というのは何かを誰かに伝えるための道具です。その言葉で以って、何かを表現しようという時、使い慣れない道具や普段使わない道具を使おうと思っても、にわかには取り回しできないものです。
 これは特に初めて小説を書く方に力説したいのですが、普段皆さんが使っておられる話し言葉で小説を書いてみてください。変に技巧を凝らそうと思うと、考えがまとまらなくなってきて、やがて「やーめた」となっちゃうのです。
 変に背伸びをせず、自由に書く。もし余裕があるようなら、昨日の自分よりも少しだけ綺麗な文章を目指す。それが、理想的な小説執筆です。もちろん促成栽培的に文章力を上げる方法はなくはないのですが、この講座の趣旨からは外れてしまいます(し、場合によると小説を書くことが嫌いになってしまうかもしれない諸刃の刃です)ので、この講座においては説明を割愛させていただきます。

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