◆戦国時代

曽呂利！｜実業之日本社

　秀吉の御伽衆である曽呂利新左衛門を主人公にした歴史小説。実はこの曽呂利という男には明確な目的があって、豊臣政権の中を泳ぎ回っていた……という内容です。曽呂利の目的や如何に？　

三人孫市｜単行本｜中央公論新社

　紀州の雑賀衆の棟梁、雑賀孫市をモチーフにした歴史小説。この人物がとにかく謎だらけなのをいいことに、（そして説の中に雑賀孫市複数人説があるのをいいことに）雑賀衆の伸長と衰退を自由気ままに書かせていただきました。「小さきものたちの反発」がテーマ。

信長さまはもういない 谷津矢車 | フィクション、文芸 | 光文社

信長の乳兄弟である池田恒興を主人公にした歴史小説。小説の世界ではいささか影が薄く、その最期とも相まってなんとなく良い印象のなかった彼を描こうと思ったのは、誰よりも信長に近い立場にあるというその立ち位置のゆえでしょうか。「喪失感からの脱出」と、「決別」がテーマ。

某には策があり申す　島左近の野望 - 株式会社 角川春樹事務所

　義の人として描かれてきた島左近を「戦馬鹿」として再構成した歴史小説。何気に関ヶ原の戦いにおける新説を一部用いたりしています。本書のテーマは「時代の災厄たち」。そして、「新たな時代に生きられぬ人々」。

しょったれ半蔵

　忍者にも武士にもなりきれない服部半蔵を主人公にした青春×戦国歴史小説。半蔵の明日はどっちだ！？　というあおりが実によく似合う小説です。昨今珍しく講談調の忍者を描いた希少種小説でもあります。