「桔梗の人」を行く③ 愛宕神社編

 WEB連載の「桔梗の人」よろしくお願いいたします! と共に、2019年2月新刊の「奇説無惨絵条々」(文藝春秋)と文庫化「曽呂利」(実業之日本社)もよろしくお願いいたします。

 さて、今日は久々の『「桔梗の人」を行く』です。今回は京都にあります愛宕神社編です。

 明智光秀と愛宕山――。歴史に詳しい方だとその関係もお判りでしょう。そう、意味深な句が交わされたとされる連歌会「愛宕百韻」の舞台となった神社さんです。というわけで、『桔梗の人』を書くにあたり、参詣してきたのですが……。

 いや、愛宕山、とんでもねえな!

 完璧に山登りでした。行きは二~三時間くらい、帰りは一時間半くらいの山道でした。何度心が折れそうになったものか……。ちなみにわたしが選んだコースはごくごく一般的な参道で、一番楽な道行だそう。いや、とち狂って変な道を選ばなくてよかった……。
 しかし、何が恐ろしいって、愛宕山に千回も登った方がいらっしゃるらしいと知ったときですよ。実際、参詣の途中、ひょいひょいと先を急ぐ方の姿も拝見しました。愛宕山登りのプロがおる……。

 実は、『桔梗の人』で主人公にした明智光慶、愛宕百韻に名前を残しているのです。
 きっとここを明智光慶も登ったに違いない……と、ある種の感慨に襲われながらの山登り、たいへんきつかったですが楽しかったです。

 実は、愛宕百韻の舞台となった建物は残っていないのですが、それでも雰囲気は十分。往時の空気感を知ることができてよかったと思います。

 一点注意。
 愛宕山、どんなに急いでも三~四時間はかかる山なので、しっかりと準備をしてから行きましょう。軽い気持ちで登ろうと考えるとひどい目に遭うこと必定です。
 なお、わたしは筋肉痛になりました。

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