『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)関連のプロモをこのページでやるよ

 2019年2月18日、夕方。紀尾井坂にある文藝春秋のサロンにて、作家谷津矢車は、菊池寛胸像の鋭い視線を背に感じつつ、担当編集者のM氏、宣伝部のT氏とともに悪だくみに花を咲かせていた……。

「いやあ、いい本になりましたねえ、『奇説無惨絵条々』。折角いい本になったので、ガツンと売り出していきたいですなあ……」

 担当のM氏は丸眼鏡を上げる。ノンフィクション部の編集部暮らしが長いM氏は穏やかな顔立ちで小柄だが、海千山千の猛者たちとやり合ってきたという自信のなせる業か、妙な威圧感がある。心中で『この人怖い』と思っている谷津は、宣伝部のT氏に目を向けた。
 が、T氏も目がマジである。眼鏡の奥の目がびたいち笑っていない。

「谷津さん、なんだかんだでツイッターをうまく運営してますよね」

 いや、色々手痛い失敗をした挙句、2019年現在はTwitterの面白読書おじさんとして穏やかにSNS余生を送っている谷津は、「いや、あのアカウントのフォロワーのほとんどはわたしの胡乱な発言を楽しみにしているんじゃなかろうか」という本音を呑み込み、軽く頷くにとどめた。

「そういや、谷津さん、noteもやってますよね」

 毎日更新と称してやっているのである。ここのところ、宣伝ばっかりになってしまって読者が減っている感じがしているので、そろそろ業界裏話的なことを書きてえなあと思っているのはここだけの話……。そもそも谷津のnote、いったい誰が読んでいるのか運営している谷津自身にも謎なのである。

 宣伝T氏、ここで神の一手炸裂。

「じゃあ、谷津さんのnoteを使って宣伝活動をやっていきましょう」

 谷津noteで新刊に関する情報を発信し、文春さんのツイッターアカウントが拡散するという方式をT氏は考えている模様である。 
 ファッ!? 谷津の口から奇声が漏れたのは言うまでもない。


 ……というわけで、担当M氏と宣伝T氏の計らい(無茶振り?)で、谷津のnoteページを活用して新刊『奇説無惨絵条々』(文藝春秋)関連の情報を公開してゆくことになりました。
 この更新も若干フライング気味なのですが、発売前に書影公開や内容紹介、その他情報を隔日公開してゆきます。そして発売したのちには週二回ほど、『奇説無惨絵条々』を読むにあたって役に立つ情報やライナーノーツなどを公開してゆきます。およそ二か月半に亘る宣伝活動になりますので皆様ぜひともよろしくお願いいたします。 

 ちなみに公式サイトはこちら。


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