野菜を刻んで、癒される
寒さがぶり返した先週。冬に逆戻りしたみたいでとてもつらかったけど、週末には暖かさが戻ってきた。
ポカポカ陽気の土日2日間、私は遠出せずに1人の時間をつくる決断をした。アウトドアの予定にふたつ誘われていたけれど、迷った末に両方断った。
1人の時間のために楽しそうな予定を断れるようになったのは、つい最近のことだ。
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先週はずいぶんバタバタしていた、頭の中が。
脳内多動の私は、覚醒するとうまくスイッチが切れずに爆走してしまうことがある。次から次へと考えることがあって、集中力がもたない。なのに、寒さのせいで身体はガチガチだ。
このまま週末もハイに走り抜けたら、きっと翌週まで爆走モードを引きずってしまう…、そして週半ばくらいでスイッチが切れて、パタンと思考停止するのが目に見えている。
そこで、土曜日はひたすら眠っていた。何度か目を覚まして庭のチューリップに水をやったりもずくを食べたりしたものの、それ以外はずっと寝ていて、起きたのは夜7時。あれあれ、ここまで寝るつもりではなかったのに(笑)
買い物に行こうと思っていたけれど外はもう真っ暗なので、ありあわせで料理をすることにした。
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冷蔵庫に眠っているベーコンを春キャベツやじゃがいもやにんじんとあわせて、ポトフをつくろうか。
…でも、なんだか今日は、コンソメの気分じゃない。でもこの組み合わせはどう考えてもポトフしかないよなあ…うーん。
すると白ごはん.com で「和風ミネストローネ」なるものを見つけた。トマトスープではなくだし汁で野菜を煮込むから、ごぼうや大根を入れても良いらしい。
ごぼうも大根も余っているから、今日はこれをつくろう。
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材料をそろえる。
冬のあいだ野菜室に眠らせていたごぼう。太さがあって、ずいぶんご立派である。半分はきんぴらに、もう半分をミネストローネに使うことにして、泥を洗って皮をこそげる。
それから、やわらかい春キャベツと甘い新玉ねぎを用意する。芽が出てきているじゃがいもと、使いかけのにんじんも。知り合いからおすそ分けしてもらった甘い三浦大根も、5センチ幅ほど使うことにした。
野菜の皮をむいたり洗ったりしてから、だいたい1センチ四方のサイコロ状になるよう、大きさを揃えて刻んでゆく。キャベツは葉を手で小さくちぎり、芯の部分は薄切りに。こうして煮込むと、トロトロに柔らかくなって美味しい。
トントントン、ザクザクザク…、無心になって野菜を刻んでいると、心が癒されて穏やかになる。マインドフルネス。
山盛りの野菜をオリーブオイルで炒めたら、だし汁でコトコト煮る。スープの味見をしてみると、さまざまな野菜の味がしみ出した深みのある味がする。ううう、野菜の尊さよ。最後に塩で味を整える。
残りのごぼうできんぴらをつくり、しじみの佃煮で深川めし風の炊き込みごはんをつくって、遅めの夕食にした。和風ミネストローネだから、和食にちゃんと馴染んでて良い感じだ。
人のためにごはんをつくるのも良いけれど、自分だけのために、自分の食べたいごはんをつくるぜいたくさも私は大好き。
明日は何を食べようかなあ。