私の会社員生活を支えてくれた、商店街のお寿司やさんの話
のれんをくぐると、「らっしゃい!」と威勢の良い声が迎えてくれる。いつも上下に弾みながら寿司を握っている大将は「あっどうも!いつもありがとうございます!」とカウンターの向こうから朗らかに声をかけてくれて、私はいつもどおり「特盛握りセット(1,030円)」を注文する。
お茶を飲みながらしばらく待っていると、つやつやしたお寿司12貫がお味噌汁や茶碗蒸しと一緒にお盆に乗って運ばれてきて、ごくんとつばを飲み込む。ひときわ目を引くのは、6匹も甘えびがのったお寿司。
奥の厨房から顔を出