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本の棚 #189 『メールに使われる上司、エクセルで潰れる部下 〜利益生むホントの働き方改革 〜』

一日携帯とパソコンから離れると

次の日の朝にはメール、チャットの千本ノックから始まる。

組織の上にいけばいくほど

関わる人の数が増えていき

それに比例してご丁寧な連絡の山が

きれいな朝日を隠してしまうほどに

画面上に映し出される。

かたや意気揚々と出社してきた部下は部下で

慣れないパソコンから繰り出されるセルの嵐にボコボコにされる。

戦闘力換算すると、ドラゴンボールの最終形態セルをも上回る。

その名もエクセル

とまぁ、タイトルだけでなんだか風景が浮かんでくる、

この本を書いた人はきっとこの状況を客観的に眺めて

そして分析して、解決したいと思っているはずだ。

ぼくもそうおもう。

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「挨拶しないこと」が礼儀

「お疲れ様です。」

「お忙しいところ恐縮ですが」

このようなメールの文面を

もはや反射的に、無意識に

入力していることにふと気づく。

社内でのコミュニケーションの手段として

この「挨拶文」が果たして必要だろうか。

それに対してものすごく厳しい上司と

特に気にしない上司がいるように思う。

部下としては当たり障りがないように

お疲れ様です。を打ち続ける。

反対にメールがたくさん届く上司側は

お疲れ様です。なんて見えていない。

そんなものを読んでいる間もないほどに

メールが押し寄せてくる。

著者は思い切って「社内メールは挨拶文なしが礼儀」としてルールを決めたそうだ。

今はチャットでのコミュニケーションも

増えているが

そこでも「お疲れ様です。」から始める人がいる。

そんな思考停止のお疲れ様です、に疲れるのだ。


ECRSの視点
eliminate排除
combine結合
rearrange代替
simplify簡素化

業務の見直しをする際に大切にしたい視点。

まず「やめられないか」を考えてみよう。

昔は必要だったけど、今は誰も見ていないデータを毎月提出している。

そんなことはないだろうか?

これは日々のルーティンとして取り組んでいるが

目的がわかっていないため

ただ惰性でやり続けているケース。

次は「この会議とこの会議、同じ時間にできないか」
「この作業、あの人もやっているな」

重複している作業や関連性の高い内容を

合体できないかどうか考えたい。

増えすぎた会議を減らす際には有効だ。

まだあと2つあるわけだが

やめたり、くっつけたりするだけでも

すっきりすることはたくさんある。

組織のなかに適度なたるみ(冗長性)を持たせておかなければならない

上司から部下まですべての人が

常にピンと糸を張ったような状態だと

何かのトラブルがあったときに

対応する余力はなく、糸が切れると

元通りにするのには多くの時間を要する。

それを防ぐための「たるみ」として

課長という役割があると著者は言う。

ただただ中性脂肪のごとく、たるんでいてはいけない。

たるみをつくるために先のことを考え

現場の状況を捉えながら

調和させていく。

チームにトラブルがあればすぐに動ける

そんなたるみになりたいものだ。

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#読書 #働き方 #仕事の進め方

#ムダ #業務パンパン #メール

#各務晶久

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