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「真空のゆらぎ」は、心を落ち着かせてくれるものだった

先日のイブ・サンローラン展に加えて、
もう一つご紹介。
国立新美術館2階では
大巻伸嗣氏の「真空のゆらぎ」展をやっていました。
この展示会は何だか、
ずーっと眺めていられる不思議な作品ばかり。

会場に足を踏み入れると、
まず目に飛び込んできたのは
「Gravity and Grace」と呼ばれる作品。
様々な動物や植物の文様が描かれた大きな白い壺から、
光と影が織りなす美しい光景が広がっていました。
壺自体の、その大きさに圧倒されながらも、
動く光と共に放たれる穏やかな音に包まれ、
その空間はまるで心のオアシス。
光がゆっくりと壺の中を舞い上がり、
上下に移動する様子は、
見る者を深い癒しの世界へ誘います。

文様の影が床に映りだされて、本当に美しい
光が床に近づいていくと、床に書かれたメッセージも見ることができます


次に心に残ったのは、「Liminal Air Space-Time 真空のゆらぎ」
暗い部屋の中央に差し込む光が、
絹のような薄い布を通して風と光の波を生み出していました。
静寂に包まれた中、
風の音と布のゆるやかな動きが共鳴し、
神秘的な雰囲気が漂っています。
来場者は壁側のベンチに座り、
ただただ、光と風になびく布のゆらぎに見入っているかのよう。
まるで海辺で波の動きを眺めているかのような感覚に包まれました。

これらの作品は、
「真空のゆらぎ」
空気や音、光の美しい調和を表現しています。
見つめているだけで心が穏やかになり、
作品に込められた美意識が鑑賞者に深い感銘を与えます


この展示会は、芸術と自然の融合が生み出す魅力的な空間であり、
その美しさに触れることで心が満たされました。

Linear Fluctuation
壁にずーっと作品が続いています。

展示会は、12月25日まで開催しています。
入場無料。
無料でこんなに心落ち着かせてくれるなんて、良いのかしら。
お近くにお寄りの際はぜひ。

大巻伸嗣  真空のゆらぎ
2023.11.1-12.25
国立新美術館 企画展示室2E
10:00-18:00

国立新美術館で一番好きなアングル

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