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【本】野心に向き合う勇気-「野心のすすめ」林真理子

先日、講談社のポッドキャスト
「真夜中の読書会〜おしゃべりな図書室」で
講談社編集者 バタやんさんが
林真理子さん『野心のすすめ』
をおすすめしていました。

『野心のすすめ』とは「ちょっと努力をして、新しい風景を見ることの素晴らしさとさわやかさを書いた本だ」と林真理子さん。

@batayomu instgramより

早速読んでみました。
2013年に書かれた作品で、
林さんがバブル世代ということもあり
ここで書かれている事例は
すこし、バブル感とがつがつ感がプンプン。。。

だけれども、
自分の野心って何だろう?
と紐解いてみると
実は自分に深く向き合うことだし、
自分が今後どうありたいのか?と考えるベースになる。
「将来どうありたいのか?」
それは「やり方」ではなく「あり方」への問い。

ここで林さんが訴えたかったのは、
野心は自分を成長させるために必要な考え方だよ、
ということでした。
林さんは、若い頃に持っていた
「屈辱感」が野心の入り口だった
と語っていらっしゃいます。
その後、いろいろな経験と
こうありたいな~という「妄想力」
野心が芽生え、結果
小説家としても大成功をおさめ
見えている風景も環境も変わった
振り返っていらっしゃいます。

バタやんさんのポッドキャストでは、
日大理事長に就任された林さんの
「成熟スイッチ」もご紹介されています。
野心のあとにくる、成熟とは。。。。
これも興味深い1冊ですね。

ここで林さんが
『野心のすすめ』でおススメしている心得を。

野心の日常的な心得
①時間は二倍に使う
隙間時間に、何かひとつのことだけに時間を使うことはしないで、
他のことにも使う。
②まずはぐっすり眠ってから考える
落ち込むことがあったら、とにかく寝て次の日新しい頭で考える。
③運の強い、楽しい友人たちと付き合う
明るい、よく食べて、声も大きい、
自分の仕事に誇りをもっている強運の友達と時間を過ごす。

そして最後に
渡辺淳一さんのセリフを引用していらっしゃいます。

文学のためとか、よりよき小説のため、などともったいぶった理由なぞいらない。それより、いい小説を書いて、銀座のいい女をゲットしたい。そんな俗な理由が、まずわたしをふるい立たせ、わたしの能力をかきたてた。

2013年1月31日 日本経済新聞朝刊「私の履歴書」渡辺淳一

つべこべ言わずに、
自分の自己肯定感があがるものを優先せよ。
ということでしょうか。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
何か心に残れば飛び上がるほど、嬉しいです。


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