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XENO公国

144
xenoカードの世界観を冒険ファンタジーの私小説にしてみました。
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2020年9月の記事一覧

XENO公国 No.144

XENO公国 No.144

0144〜モルガンからの旅立ち"そうか、分かったよ。でもまた戻ってこいよ。いつだって仲間だからな'
ヤギリ王はマナカとマヒルに言った。
"ヒカル!お前はどうするつもりだ?"
ヤギリ王はヒカルに言った。
"はい。マコト卿について行きたかったのですが断られました。このままマコト様の後を継ぎ、大貴族としてヤギリ王にお仕えいたします"
"そうか、ミジェラとゲン爺については引き続き我が配下について他国との交

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XENO公国 No.141

XENO公国 No.141

0141〜ゾルの願いひょっこり出てきたのはガリガリにやせた老人だった。
"なにっ!あなたまさかここの王様のヒトなの?"
マナカは聞いた。
"そうだ。だがもうジル亡き今となっては闘うことはできんよ。もう終わったんじゃ"
聞くとゾル自体はモルガン王国の貴族であったが現皇帝からは、うとまがられていて一介の貴族であったが鉱山に派遣されてからはジルと出会い、人造ゼクノライトを発見してからは、勝手に他国に人造

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XENO公国 No.140

XENO公国 No.140

0140〜玉座ジルがやられてしまい、ゾルの居場所は玉座の裏の倉庫に追いやられていた。玉座には誰もいない状態たった。
そうとも知らずマナカたちが玉座にたどり着いたときはもぬけの殻に驚いていた。
"だれもいないね"
マヒルは言った"
"気をつけて!ベックが気配を感じてるみたい"
マナカはささやいた。
確かにベックはゾルの気配を感じているかのようにマナカの懐から外をうかがっているようにみえた。
"ベック

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XENO公国 No.139

XENO公国 No.139

0139〜行方"お父さーん。お母さーん"
マナカはゼクノライトから生き返った人々から両親を探した。
"おやっ、カナイさんのところのマナカちゃんじゃないの。あんたが助けてくれたのかい?"
同じ村の人たちだけじゃない中で、声をかけてくれたのはマレーサだった。彼女は両親と一緒に連れ去られたメンバーの一人で、村にいた頃にはよくマコトをかわいがってくれた。
"おばさん!お父さんとお母さんを探しているの。どこ

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XENO公国 No.138

XENO公国 No.138

0138〜ベックの秘密"ベック。あなたこの石たちを元の人間に戻すことができる?"
マナカはベックに問いかけた。がベックはキョロキョロとマナカを見つめているだけだった。
"まぁ、分かるはずないっか"
しばらくするとベックはマナカから離れて人造ゼクノライトの石の方へ飛んでいった。
するとベックは冷気を石に向かって吐き始めた。
"何をしようというの?元に戻せるの?''
マナカが言った。
"あっ!もしかし

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XENO公国 No.137

XENO公国 No.137

0137〜人造ゼクノライトジルが破裂した後には青い液体とキラキラした石が転がっていた。
その中からマヒルは白い石を取り、手の中で小さな渦巻きを作ることでその石を粉末状にした。その粉末をマナカに振りかけたのだ。
するとマナカに付いていた膜のようなモノがじわじわと剥がれてきた。
"お姉ちゃん。大丈夫?"
"あ、うん。ありがとう。この娘がいなかったらダメだったかも"
マナカは懐からベックを出して丸くなっ

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