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XENO公国 No.137

0137〜人造ゼクノライト

ジルが破裂した後には青い液体とキラキラした石が転がっていた。
その中からマヒルは白い石を取り、手の中で小さな渦巻きを作ることでその石を粉末状にした。その粉末をマナカに振りかけたのだ。
するとマナカに付いていた膜のようなモノがじわじわと剥がれてきた。
"お姉ちゃん。大丈夫?"
"あ、うん。ありがとう。この娘がいなかったらダメだったかも"
マナカは懐からベックを出して丸くなった身体をなでた。
"きっとこの娘の冷気が私を守ってくれたんだわ。ありがとうベック"
"ところであなたは大丈夫なの?マヒル"
"ああ、ボクね、風を巧く使えるようになったんだ。だからこうやってホラ!"
マヒルは手から小さな渦巻をおこすと、それを身体に巻きつけてみせた。
"これなら何が飛んできても大丈夫さ。それよりあそこの石、全部ヒトだったってことだよね?
元にもどせないのかな"
二人が近づいてゆくと石だと思っていたその物体には中にうっすらヒトの姿があった。ベルトコンベアに乗せられた人々は途中液体と光を浴びせられ徐々に人造ゼクノライトになっていっていたのだ。
"さっき私にはどうやって元に戻せたの?"
マナカは言った。
"アイツを倒そうとしたときに、手を身体に突っ込んだら白い石を振りかけたら元に戻るって聴こえた気がしたんだよね。不思議だけど"
"風のチカラといい、相手の想いを知るチカラといい、すごいわね。じゃあアレに白い石の粉を振りかければいいのかしら?"
"どうだろう。アイツに直接聞けなかったから分からないけど、そんな簡単じゃないと思うよ。ベックって、もともとゼブライカと一緒にいたんでしょ。なにか知ってるかもね"
ベックはマナカを見つめていた。

#XENO公国

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!