Vol6.スペースシャトルでの筋トレ!
今回の記事は、運動生理学とはあまり関係ないかもしれません笑。ま、筋肉については書くので、ギリセーフかと。俊太郎になんでこんな論文紹介してるんだって怒られそうですが、、、。色々な論文を見ていて、面白そうだったので、紹介します!
あ、今回は実生活に活かせることはあまりないので、豆知識的な感じで見てください。
○宇宙生活での、筋肉と骨
よく、テレビで、宇宙飛行士が地球に降り立った時、ベットに寝たまま運ばれたり、支えてもらいながら歩いている場面を目にします。宇宙は、無重力空間であるため、筋肉、骨への負担がほとんどない状況となります。論文には、
「高齢者の骨粗鬆症では 腰椎や大腿骨の骨密度は 1 年間に約 1.0 ~ 1.5 % 減少するが,ISS の宇宙飛行士の検討では,1 カ 月間に腰椎で平均 0.9 %,大腿骨頸部で 1.4 %骨 密度は減少し,骨量減少速度は約 10 倍となる」
「筋横断面積の減少率は、飛行前と比較して腰部背筋10.3 %が最も著しく、ハムストリング 8.3 %、下腿三頭筋(ヒラメ筋・腓腹筋)6.0 %、大腿四頭 筋 6.0%の順であった。同様な研究は JAXAも実施しており、10 日〜2 週間前後のスペースシャトル飛行中における下腿三頭筋の筋横断面は、宇宙飛行1日あたり約 1.0 %細くなるという結果であった。これは、20 日間のベッドレスト研究による結果(臥床 1 日あたり約 0.5 %細くなる)の 約 2 倍に相当し、地上では起こり得ない顕著な萎縮が進行する」
と記述されています。とにかくあり得ない速度で筋肉、骨共に弱体化していく訳ですね。恐ろしいです…。また、循環血液も、1.5〜2L減少するため、持久力も減少するそうです。最大酸素摂取量が1.2週間で13%も落ちるそうです。
○宇宙でのトレーニング
このようなトレーニング内容になっています。なかなかハードな内容です。トレッドミルでの有酸素トレーニングは、60%HRmax、70%、80%をそれぞれ10分間行います。それか、65%を4分、50%を2分のセットを5回行います。これらのセットで有酸素トレーニングをすると、最大酸素摂取量の低下が、3%に留まったとの報告がありました。これは、私たちの酸素摂取量の維持にも使えるトレーニングかもしれません。
それに加えて、レジスタンストレーニングもするので、毎日2時間以上、週6日、キツいトレーニングをしています。
器具の画像については、論文の方に載っているので、見てみてください。
○感想
いつも自分たちは、筋肥大、筋持久力などをテーマに話をしていたのですが、宇宙でのトレーニングについては調べたこともありませんでした。もちろん、宇宙飛行士は、宇宙を調べに行っている訳で、体を作るというよりは、なるべく落とさない、地球に戻ったときに、体力が落ちすぎて、危険な状況にならないようにトレーニングしています。あれだけトレーニングしても、地球に戻ったときには歩けないなんて、宇宙は恐ろしいですね、、、。
僕たちにできることは、効率の良いトレーニング方法を考えることしかないですね。酸素摂取量や筋力を「上げる」だけでなく、「落とさない」トレーニングに目を向けてみるなど、色んな見方ができるかもしれません。
こう考えると、宇宙飛行士は凄いですね。運動して、研究して、何でもできる人でないと行けない超人であることが分かりました。
僕も、宇宙飛行士は無理ですが、超人に少しでも近づけるように頑張りたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?