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決済アプリから見る、日本のFintech

ソフトバンク系のPayPayやLINEPay、携帯会社のPay等々、色んな決済アプリが出てきているものの、なんだか日本の大企業グループ内のITベンダーのように、規模のメリットも欲しいのでしょうが、なんだか各企業の経済圏プラスぐらいの規模で留まっていきそうな気もしますが。。

上記記事のように、日本でのFintech企業の資金調達件数は足元減ってきている模様。韓国はNAVERという巨人はいるものの、それを除いたら、成長は鈍化しているようだが、市場規模対比で考えれば、日本のフィンテック企業への投資が鈍いのは明らかかと。

特に驚いたのは、上記記事内にあった、日本で好まれる決済手段のランキング。いつも通り9割以上で現金がトップであることは変わらないが、2位以下が興味深いな、と感じました。具体的には、2位は7割強でクレジットカード。30数年かけて、様々なベンダーが長期にわたり、色々な特典を出して、一人当たり3枚ぐらいのクレジットカードをもって、それでも7割。日頃公共交通機関で使う、PASMOやSUICAでさえ3割程度、とのことで、やはりFintechが成長すべき土壌自体、あまり良いようには感じない。

加えて昨今セブン&アイが開始をしたものの、セキュリティ対策(二段階認証がない、本人確認ができてない等)の問題から、サービス開始初日から詐欺事件が横行し、サービス自体が休止・事業中止となったSevenPay。同じく直接的な本人確認がなく、なりすましで口座を作れ、銀行口座から現金を引き出せる、といったドコモ口座(そして詐欺事件も発生)。

そしてマイナンバーカード普及とキャッシュレス決済の更なる促進、ということで官民合わせてマイナポイントという給付キャンペーンが2020年9月から始まっているものの、どうも浸透力は緩やかな模様。

日本のFintechが韓国のように早く、広く普及しないのは様々な理由(安全性、個人情報、手続き等)があるでしょうが、結局は現金がベストで、オールドテックのクレジットカードですらまだ7割という時点で、人口の世代交代以外の要素としては、明らかに時間のかかるエリアなのかな、と感じました。

もちろんFintech領域で頑張っていらっしゃる決済アプリ以外にも、freeeやMoney Forwardなど簡単な会計・会計簿アプリも少しは浸透したものの、日本にはまだチャレンジャーバンクさんたちに頑張ってもらえる事情もあるのかな、と期待を込めて思います。

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