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チームの学習能力を高める3つのポイント

はじめての挑戦でいつもうまくいくとはかぎらないし、新しいことを学ぶのは少し恐ろしくもある。だれしも仲間の前で恥をかきたくないし、上司に無能だと思われたくない。進んで学習するのに、人々が安心して挑戦し、失敗できる環境が欠かせないのはそのためだ。それができれば、ことあるごとに「なにを学べるか」と問う習慣が生まれるだろう。

~『リーダーシップ・チャレンジ 7章 実験しながらリスクを取る』 より~

チームの学習能力を高めるにはどうすればよいか?

人生を生き抜く上で最強の能力は何かと言えば、「学習能力」と言えるのではないかと思います。

「経験をふりかえり、その考察にもとづいて新しい行動をとる能力」さえあれば、何かの領域で一流になり人生を幸せに生き抜くことができそうです。(「さえあれば」というのは言い過ぎなのかもですが)

こうした最強ともいえる学習能力を自分のチーム/組織全体に広げるにはどうしたらよいのでしょうか?ポイントになりそうな点を3つほど考えてみました。

①言語化する文化を作る
②FACT・抽象化・転用の考え方を普及させる
③そこから何を学べるか?と聞く習慣を作る

①言語化する文化を作る

振り返りやノウハウをまめにドキュメント化できるチームとそうでないチームがあります。これはもう誰かが率先してやるしかありません。まさにリーダーシップの見せ場です。業務が忙しいとか文章にするのが苦手とかもう関係ありません。

私の好きなサッカー漫画のアオアシでも、この「言語化」ということが随所にクローズアップされます。面白いのにめっちゃ勉強になります。

②FACT・抽象化・転用の考え方を普及させる

事例を言語化して共有が進み、どんどん組織内で横展開できるようになるのはとても大切なのですが、単純なコピペが横行するといづれ成長の頭打ちが来ると同時に、みんなの考える力が失われるという負の揺り戻しもやってきます。

そこで大切なのが抽象化してから転用しようという発想です。これはベストセラーの「メモの魔力」で語られています。

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(引用元はメモの魔力を3分でまとめてくれている動画です)

一度抽象化して転用方法を考えるという手法こそが、学びの本質であると言えます。この枠組みを知らないと、事象をそのまま転用することを繰り返すことになり非効率です。それでも根性があればいつかは成功するとは思いますが、チームの中はそんな根気強い人ばかりではないはずです。

「一度抽象化してから転用(応用)する」はシンプルだけどパワフルです。要するに「知ってるか知らないか」なんです。チームで当たり前になっていなければ、是非組織内に紹介してもらうとよいでしょう。

③「そこから何を学べるか?」と聞く習慣を作る

成功事例から学ぶだけなら①②だけでも十分なのですが、成功以上に学ぶべき対象は失敗なわけです。ただ「失敗から学べる」というのは本当に難しい素養だと思っていて、過去の人生経験や価値観などに大きく左右します。

その価値観そのものに向き合うという本質的な対策もありますが、ここでは少し別のアプローチから考えてみます。

それは質問の力を借りるというものです。

成功だろうが失敗だろうが、とにかく何か結果が出たら、「そこから何を学べると思うか?」という質問を投げかけてみましょう。

「失敗した原因と対策を述べよ」ではだめなんですよね。ベクトルを過去に向けたり、どうしても失敗の犯人捜しになってしまうからです。

ベクトルを未来に向ける質問として、そこから何を学んだか?何を得たか?という質問は非常にパワフルです。この質問を効果的に使えるチームは成長スピードが格段に上がります。

昔私が所属していたグループコーチングメソッドでは、セッションの最後のルーチンとして、「今日このセッションで何を得ましたか?」という質問に全員が応える形で締めくくっていました。会議の余韻もとてもよくなります。良ければ使ってみてください。

以上、組織の学習能力を高めるポイントを3点考えてみました。

勿論これが効果を発揮する土台として、チャレンジを受け入れる風土だったり減点評価ではないことなどがあることは間違いありません。また個人レベルで言えば、「GRIT」と言われる粘り強さこそが、学習能力を活かすための大前提ということもあるでしょう。

ただこうした課題も含めて受け止め、皆で今日より明日良くしていこうという組織への第一歩として、やれることはあるはずだと確信しています。

皆さまのリーダーシップ向上に貢献できれば幸いです。

このnoteは?

リーダーシップに関する世界的なベストセラーである「リーダーシップ・チャレンジ」を読み進めながら、リーダーシップを「自ら実践するために学ぶ」べく、そのヒントを綴っていきます。

これまでのnoteはこちらのマガジンをご覧ください。

『リーダーシップ・チャレンジ』が示す「模範的リーダーシップの5つの実践と10の原則」

模範となる
1.自分の言葉で語り、共通の理想を確認することで、価値観を明らかにする
2.共通の価値観に従って行動することで、手本を示す

共通のビジョンを呼び起こす
3.心躍るような崇高な可能性を想像し、未来を描く
4.共通の夢に訴えて、人々を引き入れる

プロセスに挑戦する
5.自発的に行動し、革新的な改善策を外部に求めることで、チャンスを模索する
6.小さな勝利を積み重ね、経験から学ぶことで、実践しながらリスクをとる

人々を行動にかりたてる
7.信頼を築き、絆を強めることで協働を育む
8.意思決定の権限を与えることで、人々の能力を高める

心から励ます
9.卓越した成果を褒め、貢献を認める
10.共同体精神をつくりだし、その価値と勝利を讃える

「#毎日リーダーシップ」とは?

みんながリーダーシップの本質を知り、何らかの領域でリーダーシップを発揮できるようになれたら最高だなと思い、日々学んだり考えたことをこのハッシュタグ「#毎日リーダーシップ」でつぶやいています。良ければフォローしてみてくださいね。


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