ソングライティング・ワークブック 第6週:音価、リズムを決めてからメロディをそれに当てはめて書く
課題7
7.1 下にそれぞれ数小節のリズム形を挙げてある。音高を定着させメロディにしなさい。まずメトロノームで指定されたテンポを鳴らし、テンポを感じ取りなさい。
以上は私が知っている曲から適当に思いついたのものをリズム譜にしたものである。
7.1 あなたの知っている曲からリズムを書き起こし、違うメロディを付けなさい。
7.2 自分で課題7のようなリズム形をまず作り、それから音高を確定してメロディを書きなさい。リズム形を書くときには、メトロノームでテンポを決めなさい。
7.3 課題7と8.1、8.2でできたメロディに言葉を付けなさい。
はっきり話す
覚えやすいメロディの多くがくっきりとしたリズム形を持っている。ポップスだと特にコンサートでオーディエンスに歌わせることを目的としたコーラス部分などは音程も取りやすく、息も短く、言葉も覚えやすい。そこまで簡単なものを目指さないとしても、リズム(音価)を先に決めてしまうことは仕事を進めるのに役立つ。「はっきり話す」準備ができる。
自分でリズム形を作るときは、口三味線でも手拍子でもいいから音を出しながらやってみると、自分が何を欲しいのかよりよくわかってくるだろう。頭の中にあるだけでは曖昧なことが多い。またリズムの推進力を感じて作業を進めることができるだろう。また、音には軽重があって、集めたリズム譜を実際に叩いてみると、ある部分はアクセントを付けて、ある部分は軽く鳴らしたくなるように感じるだろう。また自分で作るときでも、たとえば8分音符が連なる場合でもアクセントを加えたいと思うことがあるだろう。そういう場合はアクセント記号を記入しなさい。
また、7.1ではやらなかったが、下のようなほとんどの音が拍の線をまたぐようなシンコペーションや変拍子などを試してもよい。
音高を定着させるためのコード理論などについてはここでは触れない。とはいえ、たとえばコードを設定してから音高を決めるというようなことを禁じるわけではない。どんな書き方で書くにせよ、メロディを書いたら、歌ってみなさい。
ひとつのリズム形に対していくつかのメロディを書いてみるのも勉強になる。順次進行と跳躍を入れ替えてみる。上行と下降を入れ替えてみる、あるいは同音反復と置き換えてみる。ピークやボトムの位置を変える。調やモードを変える。メロディが示唆する和声を変える。などなど。下の例には歌いにくいものも含まれているが…
課題8
8.1 次の言葉を全て、またはいくつか選んでリズム譜にしなさい。
スヌーピーのマグカップ。クルトンで鼻を濡らして/勝ち馬に乗ろう/あるいはテニスのジャッジみたいに首を右、左、右、左、振り続ける/オペラグラス持つ手が震える。まるで船酔いしたみたい/絆絆と無傷な人が言う/窓を開けて風を招いて悩みを追い出す朝/さあ崖っぷち。でも一歩踏み出そう。下さえ見なけりゃ落ちないさ/柔らかな光に包まれて。君に守られて生きていきたい/Just another glass tower, just another investment/機械任せのorange juice/意味わかんねえ/言うだけ損 mi corazon
8.2 8.1のような課題をすることを前提にして、言葉を書き出しなさい。自分で考えた言葉でなくともよい。本の一節、ニュース、誰かが話していることを盗み聞きしたもの、SNS、映画のセリフ、など何でもよい。それらの言葉をリズム譜にしなさい。
8.3 集めた言葉に付けたリズム譜に従ってメロディを書きなさい。
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