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乃木坂46「命は美しい」は灰色猫りんごの歌

乃木坂46の楽曲を初めてちゃんと聴いたのは「命は美しい」(2015年3月発売)だった。2015年の2月に灰色猫りんごが余命宣告されて絶望していたとき、ふらっと立ち寄った店でかかっていたのを聴いたのが最初だった。

店で聴いていた時に、ふと断片的に入ってきた歌詞の「一枚の葉」、「永遠ではないもの」、「花の儚さ」とか、それからサビの「命は美しい」が心に引っかかって、確かその日のうちにCDを買って帰ったのを覚えている。

灰色猫りんごが静かに病魔と戦っている横で何もできなかった自分は、まるでこの歌が奇跡の魔法を起こす呪文であるかのように、そして歌詞に救いを求めるかのように灰色猫りんごの横で寝転がって繰り返し聴いていた。

奇跡は起こらなかったし、灰色猫りんごもワタシも救われることはなかったわけだけれど、当時いつまでも現実を受け入れられない弱っちい自分が覚悟を決めるのにこの歌は必要だったんだと思っている。

やすす(秋元康氏)の書く詞は、このようにときどき心にストレートに入ってくるので注意したい...。

この歌は灰色猫りんごの最後の思い出に直結していて、今でも聴くたびに心がざわざわするので少し覚悟をしないと聴けないんだけれど、あの苦しかった時期に出会えたこと、すごく感謝している。

皆さんにもそんな思いでの歌はありますか。