J1-2021の雑観④


さてさて2021‐J1についての感想もあとわずかとなりそうです。
ここからは降格・残留圏を争った厳しい評価のクラブです。





13位は12勝8分18敗のガンバです。セレッソも前年から大きく成績を落としましたが、20年度2位からここまで落ちてしまったガンバは猛省してもらわないとですよね。宮本さんは個人的には現役の頃はクレバーなプレースタイルもルックスも良くて好きな選手だったので、将来的には代表監督としても期待できる人物でしたが、蓋を開けると攻守において組織的な仕込みや試合中変化への対応力、選手とのコミュニケーション、言語能力などが足りない事が明らかとなってしまいました。U23チームを率いていましたがj3で育成をするという目的と優勝争いをするという違うベクトルの仕事ですから仕事を託すには時期尚早だったと言わざるを得ないでしょう。これはクラブ側の問題です。とはいえ5月に4連敗したところまでで前半のほとんどの試合をこなしていますから監督としての能力不足というのも否定できません。監督が松波強化アカデミー部長が二度目の就任した後も8、9月に4連敗しています。戦力も相当揃っていますから、これが2連敗ぐらいで終わっていれば1桁順位は最低限到達できたはずですし、得失点差は-16とパトリックの13点が最多という攻撃面の体調ぶり、ポジティブな評価ができません。新監督に就任する片野坂氏はかつてコーチとしてガンバに在籍し、前任の大分ではj3から同クラブを立て直し、j1屈指のロジカルなクラブをつくり上げた人物です。22年度は井手口や三浦、人数過多の外国人など移籍もあるでしょうが、戦力が既に潤沢な国内屈指のビッグクラブである為、浦和のように即座に復活することが求められるでしょう。1桁順位が最低限の目標でしょう。





14位は清水です。10勝12分け16敗という成績で最終節まで残留を確定させることができませんでした。ヴェルディやセレッソでJリーグでの実績を積み上げたロティーナ招聘と大型補強で1桁順位は狙えるだろうと予想されましたが引き分けの多さで勝ち切れない試合が続きシーズンが経過。夏にも追加で補強をしましたので最低でもj1中位ぐらいまではと思っていましたが、状況が好転せず結果監督解任となってしまいました。サンタナの13点取りや、松岡大が獲得できたこと、就任後4連敗こそあったも平岡氏は2シーズン連続途中からの就任で残留勝ち取った為、最低限の評価はされるべきです。しかし通年で監督を務めたのは11年在籍したアルビレックス新潟シンガポールでの1年のみですから次年度続投が決まりましたが本当に常勝クラブへの再建・復活を目指すなら、続投策が果たしてベストだったのか現時点では?といえるでしょう。22年度は余裕を持っての残留を目標としたほうがよさ様です。






15位は柏レイソルです。12勝5分21敗で残留こそ最終節まで引っ張らずに決めましたが、20以上の負けは降格した4クラブ以外では唯一で悪い評価をせざるを得ません。特に3月の4敗はまだ開幕してから固まってない戦略もあるのでまだしもですが、5月1日の12節から6月23日の19節までが(15節を挟んで)7連敗という体たらくでした。もちろん大活躍したオルンガというエースが移籍した事や代わりの外国人助っ人がコロナ過で合流できずフィットできなかったとは思いますが、スンギュ、ヒシャルジソン、サヴィオ、クリスティアノらが既に昨年からいた為、ここまで勝ち点をこぼすのは擁護できません。ようやく夏に形になりつつあった所に江坂、ハウル、呉屋らが移籍してしまい余計に戦い方を決められなかったのも悪い面です。ネルシーニョ監督は70歳を超えたJ屈指の監督ですがモダンなサッカーへのアップデートも足りない点も目立ち始めており、22年度に続投するにしてもそれをできるコーチを招聘するなどしないと時代に取り残されてj2行きもありうるだろうと思います。






16位は湘南です。7勝16分15敗でギリギリの残留でした。開幕前から坂、馬渡、鈴木冬、金子大、松田天、斉藤未、指宿と主力が大量に移籍したのが不安点でした。それを大人数の補強で埋めようとしましたが山本脩や凱旋したウェリントンはすでに引退間近。j2、j3で活躍した町野や池田、高橋諒もj1では未知数。名古やウェリントンJも同様で通年での活躍は読めない。本来新人イヤーの田中聡をカウントせざる得ない状況でシーズンが開幕。開幕3連敗こそあれどシーズンの前半こそ引き分けの連続で残留はなんとかというラインでだましだましで戦っていた中、20節から24節に5連敗したのでほとんどKO状態。引き分けの多さでなんとか勝ち点を積み重ねて最終節になんとか残留をきめる状況でした。夏にレンタルではありますが杉岡が戻ってきたり、畑や石原広が台頭しましたが通年ではスタメンが固まらなかったのは人数が揃っている為マイナスでした。チョウキジェ時代からハードワークを主とするサッカースタイルの為、DF陣を中心とした高齢化は無視できない問題です。今後もj1に残りたいならチョウ氏や反町氏のように全権を託せるような人物を見つけるようにするのがベストかと思いますがシーズン途中からコーチから昇格した山口氏はまだ新人監督だけに多くを託せるとも思えません。すでに発表されている補強も大卒・高卒の若手がほとんどで彼らのブレイクに頼るという状況ではj2降格も現実視しなくてはいけないでしょう。

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