詩歌:優しい朝
まどろみを抱いた、鈴鹿山脈を
靴をはいて散歩する
雲は高く冠をして
子どもたちを見つめる
(空気の高まりと、逡巡をいっしんに受け)
大垣をぬけると米原が近づく
うたた寝の気流に川が流れる
ゆっくりと腰をあげると
黄色い生命の花はかかる
苦しみから綿を遠ざけているだけでは
聖歌は迎えてはくれない
伊吹おろしを感ずると、
トンネルのさきに赤い光が見えた
きっと、誰かが笑った朝の
おぼろげな水脈だ
詩を書くひと。押韻の研究とかをしてる。(@sagishi0) https://yasumi-sha.booth.pm/