見出し画像

誰にでも伝わる言葉で話す

私が大学4年生の頃、就職活動をしていたときの話です。

その日、とある企業さんの説明会に参加しました。
一通り説明を聞いたあと、最後の質問コーナーで会場にいた参加者が質問しました。

「社会人として大切だと思うスキルはありますか?」

企業の方はこう答えました。

「わかりにくい言葉を、誰にでも伝わる言葉で話すスキルだと思います」

誰もがやってしまいがちなこと

その理由を下記のように解説されました。

  • 仕事に慣れてくると、専門用語・業界用語を使って説明してしまうことがある

  • 社内だけでしか使われていない言葉もある

  • 外部の方にそのまま伝えるとほぼ確実に伝わらないし、相手に伝わらない言葉を使うことが良いとは言えない

  • 相手が同業界だったら伝わる言葉かもしれないが、同業界でも伝わらない可能性があるし、他業界の方ではなおのこと伝わらないはず

何かを説明するときに、カタカナ・横文字をたっぷり使ってしまった経験はありませんか?
話している本人は理解していると思いますが、相手はその言葉を知らないかもしれません。
この「知らないかもしれない」という部分が重要で、可能性があるかもしれない場合は、その表現を避けたほうが無難ですよね。
車の「かもしれない運転」(誰かが急に飛び出してくるかもしれない、停まっている車の陰に人がいるかもしれない、など)と同じですね。

伝わるように話す3つの方法

その企業の方は、どうすれば伝わるようになるのか?についてアドバイスもくれました。

  1. 普段自分がどんな言葉を使っているのか意識する

  2. 難しい言葉は、誰でも理解できる・伝わる表現に置き換える

  3. 「伝わる言葉に置き換えて話す」を実践する(意識するだけでも大きく変わる)

わかりにくい・伝わりにくい言葉はたくさんあります。
例えば「サブスク」。
今でこそ一般化したのでほとんどの人に伝わると思います。
そうなる前は「なにそれ?」と思う方のほうが多かったのではないでしょうか?
同じように、自分はごく自然に使っているから何とも思わないけれど、それを知らない人には伝わらない言葉は意外とたくさんありそうです。

毎日の生活・仕事でどんな言葉を使っているのか意識して、どうしたら伝わるのか、より深く理解してもらえるのか。
こう考えることは、お客さまへの言葉遣いだけでなく、巡り巡って自社サービス向上に役立つと思います。

初心を忘れず、感覚を尖らせ続けたい

私が社会人になって20年近く経ちますが、今でもこの時の話は鮮明に覚えていて、ふとした時に思い出します。
どんなに時代が変わっても、コミュニケーションの形態が進化しても、人と人が話す行為は無くなりません。
これから先も「どんな言葉を使って発信するのか」には心血を注いで、感覚を尖らせていきたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?