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ボーダレスの「For Good」でクラファンして良かったこと・イマイチだったこと【手数料無料は最強】

2023年8月5日〜9月30日に精神障害をお持ちの方が生成AIなど新しい技術を活用して働く施設を立ち上げるために200万円を目標にクラウドファンディングに挑戦しました。185人から2,099,000円をご支援いただくことができました。本当にありがとうございます。

これまで8回ほどCAMPFIRE(Good Morning)を使ってクラウドファンディングをしたことがあったのですが、今回は初めて「For Good」というサービスを使いました。CAMPFIREとの比較を交えて、For Goodの「良かったこと」「イマイチだったこと」を振り返って率直にまとめようと思います。

これからクラファンに挑戦したい方の参考になれば幸いです。


「For Good」とは?

For Goodはボーダレス・ジャパンが運営しているクラファンサービスです。

For Goodの結論

・クラファンは「地道な営業」が9割。プラットフォームからの集客への依存度は意外と低いのでどこ使ってもあんま変わらない。
・For Goodは手数料無料なので50万円以上くらいの高額支援を集めたい人にはおすすめ!
・ただし、表示速度が遅く、決済手段も少ないので、調達したい金額が少ない場合は手数料がかかってもCAMPFIREなどを使うのがおすすめ!

※For Goodは新しいサービスで、日々システムも改善されていってるので最新の情報は公式サイトをご確認お願いします。

【2024年3月追記】
現在、いくつかの問題は解決されているようです!よりForGoodがお勧めしやすくなってます!

改善したポイントをご連絡いただきました

最大の特徴=手数料無料

最大の特徴は、手数料が無料なこと。WEBサービスの細かい機能は、CAMPFIREやReady for、Makuakeに劣りますが、手数料無料はそれを補って余りあるサービスの価値だと思います。

社会起業家を多く輩出しているボーダレス・ジャパンだから実現できているビジネスモデルだと思うので、個人的には応援しています。

「いっしょプラン」と「じぶんプラン」

プランは2つあります。「じぶんプラン」を推奨です。「いっしょプラン」は運営の人が手厚くサポートしてくれるプランで手数料がかかります。

支援してみる側の動線

クラファンをやる上で、まずは自分が1000円でもいいので支援してみるのがおすすめです。「For Good」は初めての利用だったので、まずは1000円を支援する際の動線設計がどうなってるかを検証するところからクラファン準備を始めました。「支援者側」の視点で何を魅力に感じ、どこで離脱するのか確認していきます。

実際触ってみて、下記の特徴に気づきました。

  • 決済手段がクレジットカードしかない

  • 未ログイン状態からでも支援はできる

  • 住所記入とクレカ情報記入画面が2ページに分かれていて、住所の入力ミスをしてるとクレカ入力画面から住所画面まで戻らないといけない

  • 決済手数料の表示に誤字がありそう

(※こちらが決済画面の画面キャプチャーです。僕の個人情報は見なかったことにしてください。)

パパゲーノのクラファン概要

パパゲーノのクラファンについては下記にまとめています。104人の方から事前に応援メッセージもいただいていました。

For Goodのクラファンページはこちらです。200万円の目標達成のためにやったことは、下記のnoteにまとめています。

「For Good」の良かった点

【1】手数料無料で使える

For Goodを使う最大のメリットがこれ。これが全てと言っても過言ではない。

仮にCAMPFIREで実施していたら、ソーシャルグッド(旧Good Morning/現CAMPFIRE for Social Good)でも9%、それ以外だと13%の手数料が引かれた金額しか着金しません。無視できない金額です。

※2023年10月時点で、CAMPFIREはCAMPFIRE for Social Goodというサービスで、手数料0円を謳ってます。ただしこれは、見かけ上の0円で、支援者が手数料を大幅に負担している形になっているので、事実上は手数料無料ではありません。

【2】大口の支援が集めやすい

手数料がかかるから、1万円、10万円、20万円と高額な支援するのは気が引けるというのがクラウドファンディングの一般的な支援者側の心理かと思います。100万円支援しても、10万円くらいは運営側に取られてしまうと思うとなんか直接銀行振込した方がよくないか?と思ってしまいます。

そのため、大きな金額を集めたいならFor Goodを選ぶ合理性があるなと思います。パパゲーノとしても200万円という史上最大のクラファンだったため、For Goodを使いました。

【3】LINEで気軽に相談できる

LINEで運営のスタッフと気軽に連絡できます。とはいえメールでもあんまり変わらないのと、手数料無料のじぶんプランだと特段何か相談に乗ってもらえる訳ではないので、そんなにメリットにもならないかもしれないです。

「For Good」のイマイチな点

※あくまで「2023年7月」に使った者としての感想です。
今後開発が進んで、大幅にサービス内容が変更していくこともあると思います。最新の情報はFor Goodのサービスサイトをご確認ください!ボーダレスの友人にもプロダクトに対するいちユーザーとしての率直な感想は共有しているので、きっとどんどん改善してくれると思います!笑

【1】画面の表示速度が遅すぎる!

これが最大のデメリットです。10人以上の支援者の方から「あまりにも表示速度が遅すぎる」と相当心配する連絡をいただいたので、相当遅いです。笑

WEBサイトは表示速度が5秒以上かかると「70%」が離脱すると言われています。For Goodは5秒〜12秒くらいかかります。離脱しまくります。

改善のために、画像サイズを小さくしてもあまり効果はなくて、サーバー応答時間がそもそも遅いことが要因のようでした。

ひどい時は12秒くらい表示にかかっていた。笑

支援金額を無駄にしないために掲載手数料無料のクラファンサービスを使っていて表示が遅いということや、一度ゆっくり待って貰えば次回以降はキャッシュが残るので表示が早くなることを説明して、支援者さんにはご理解いただいてました。

【2】決済手段が少なすぎる!

クレジットカード決済しか対応していません。クレカを作れない人も多いので、決済手段によって支援できる人が限定されてしまうのは悲しいなと思っていました。

また、企業からの大口の支援については、クレジットカードより銀行振込が好まれることが多いです。銀行振込に対応できないのも残念なポイントでした。

数名から「クレジットカードでの決済が弾かれてうまくできない」という連絡ももらいました。サーバーの問題や、クレカの名義の問題とかかもしれないです。

※どうしても銀行振込の対応が必要な場合は「代理支援」といって、請求書払い(銀行振込)で支援金額を着金させて、クラファンサービス上では自社で代理で支援を入れるという対応をしていました。

【3】支援者に連絡できない!

支援者に連絡する機能がありません。Googleスプレッドシートでリストを作って、フィルターかけてコピペでBCCでメール送信する必要があります。少し余裕がある人はHubspotなどメルマガ配信サービスでメール送付すれば良いかと思います。

リターンの種類が多いプロジェクト運営者は相当困ると思います。支援者数が100人を超えると、かなり管理が大変。手作業でメルマガ送付作業をすると、人為的なミスも発生して、支援者側の顧客体験を悪くしてしまう懸念もあります。

僕たちはLINEのオープンチャットのノートにリターンについての案内は載せた上で、クラファンが終了したタイミングで改めてメールでご案内をしていました。

【4】ページ編集がやりにくい!

CAMPFIREはクラファンページをかなり快適にサクサク作ることができます。それと比べるとFor Goodの編集画面は5倍くらい使いにくいです。特にWEBデザインに慣れていない人は手こずると思います。

具体的には下記の不満がありました。

  • WordPressの編集画面が実際の見た目と編集画面の見た目が異なるので編集しにくい。

  • リターンの登録・編集が運営側しかできない。都度作業依頼が必要。

  • 編集画面も表示速度が遅すぎる。

  • 編集画面の挙動が安定してなくて、編集したはずのものが消えちゃったことが3回くらいあった。

  • カバー画像を作りにくい!(「forーー」と一言でプロジェクトの目的がわかるという発想自体は良いと思うが、カバー画像やOGP画像を作りにくくしているデメリットよりもカバー画像の上からこれを表示するメリットが大きいのかは検討し直しても良いのかなと思う。)

こちらがFor Goodのページ編集画面。
フォントも、見出しのデザインも何もかも実際の表示と異なるので編集しにくい。
あと、画像ファイルの画質が表示状荒すぎて不安になる笑
実際の見た目は綺麗に表示されている。

【5】下書きURLを共有できない!

CAMPFIREは審査を通す前の下書きURLを簡単に発行することができます。人の写真やコメントを掲載したりする場合は、内容に問題ないかURLを共有すればすぐに確認いただけます。

For Goodの場合それができません。ブラウザの印刷機能を使ってPDF化したものを共有するなどの工夫が必要です。別に致命的ではない「nice to have」な改善要望ですが、ないと不便ではあります。

【6】活動報告機能がない!

LINEのオープンチャットで活動報告をするスタイルなので、対外的な活動報告をストックすることができません。別途ホームページ等で運用する必要があります。ホームページ等を持っていない方は少し苦労するかもしれません。

【参考】クラファン以外の調達手段

ちなみに、「ソーシャルな活動の資金調達=クラウドファンディング」というイメージが強い方も多いと思いますが、クラファンだけに依存するのは相当危険なのでやめた方がいいです。多角的な資金調達手段をうまく使い分けることが重要です。

パパゲーノで活用している資金調達手段は下記にまとめています。

以下の7つの観点でそれぞれの資金調達手段の特徴を整理するとわかりやすいかなと思っています。

  • 調達可能金額

  • 着金までの手間

  • 着金までのスピード

  • 返済の必要性

  • 経営者の個人保証の必要性

  • 株式の希薄化

  • 付随する事業成長への効果

クラウドファンディングは、正直これといってデメリットがないのが特徴。何かやりたいことがあって、覚悟を決めているならやってみるのがおすすめです。

ラクマみたいにならないで!笑

メルカリに対抗して楽天のラクマが当初は楽天経済圏とのシナジーを背景に販売手数料無料でガンガン攻めていたのに、気づいたら手数料がかかるようになり、今では販売手数料10%とメルカリと変わらなくなっちゃってるみたいに、For Goodもそうならないか心配です。笑

しっかりボーダレス・グループ全体での事業シナジーによる経済価値と、「いっしょプラン」での売上、その他のマネタイズ手段を確立して、手数料無料を続けてほしいな〜と思っています。

クラファンやろう!

以上、For Goodは「手数料無料という攻めたコンセプトは全力で応援したいし、ありがたい!今後の機能改善に期待!」という感じでした。僕の場合は、クレジットカードを持っていない方を巻き込んだプロジェクトを運営することが多いので、決済手段はだいぶ致命的だなと思ってます。イマイチな点を理解した上で、自分に合ったクラファンサービスを活用しましょう。

これまで個人と法人で合計8回ほどクラウドファンディングには挑戦していて、クラファンの相談や裏方の事務代行もよくしているので「クラファンやってみたいけど、どうしようかな〜」という方は気軽にDMください。


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