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気になるマーケ手法:試してみる⑤<ブランド態度>ブランド価値簡易測定その2

前回ので、学生にとって「食パン」「ティッシュペーパー」があまりにコモディティ化しているのに驚き、改めて、日用品カテゴリーのブランド(銘柄)こだわり度について、アンケートを実施してみた。今回の調査設計は次の通り。

日用品銘柄

日用品として、学生の利用率が高いだろうと思うものを10ケ挙げてみた。さっそく、直近利用率について、見てみると、、、

スライド2

9割を超える利用率が「シャンプー」「ハミガキ」「洗濯用洗剤」「ティッシュペーパー」、8割を超えるものとして「ボディソープ」「マヨネーズ」「アイスクリーム」、6割以下のものが、「チョコレート」「カップ麺」「食パン」であった。チョコレートやカップ麺も想像したほど頻度高くは食べていないようである。「食パン」は一人暮らしや朝食を食べない学生など、食べない事が多いようである(前回のカテゴリーに選んだのは少し失敗だったようだ)。これらのカテゴリーのブランド(銘柄)こだわり度をブランド価値簡易測定指標(➀「○○じゃなきゃ、ダメ」、➁「○○が、いい」、➂「○○で、いい」、④「どれでもいい」)を使って測定した。それぞれ、お客様から見て ➀愛着ブランド、➁積極ブランド、➂消極ブランド、④コモディティと表現している。

スライド3

お客様から見てブランドとして認識されている比率の高いカテゴリーは、「シャンプー」「マヨネーズ(圧倒的にキューピーブランド)」であった。カテゴリーとしてコモディティ化の危機にありそうなのが、「ティッシュペーパー」であり、約7割が”どれでもいい”と選んでいる。

スライド4

<愛着+積極ブランド>率をこだわり度として、利用率との散布図を作ってみた。利用率も高くブランドこだわりも高いカテゴリーが、「シャンプー」「マヨネーズ」「アイスクリーム」。利用率は高いがブランドとして弱いカテゴリーは「ハミガキ」「洗剤」「ボディソープ」、特に「ティッシュペーパー」である。利用率はやや低いが利用者のこだわりが比較的強いのが「チョコレート」「カップ麺」。利用率も低く、ブランド率も低いのが「食パン」である。昨今、高級食パンブームで、パンへのこだわりは高まっているかと思いきや、学生にとっては、そうでもないようである。日常生活へのこだわりや関心が高くないから、ブランド(銘柄)へのこだわりも低いのか、銘柄間の違いが感じられないからか、学生にとっては日用品の現状は非常に厳しい!かもしれない。

このマトリクスを<愛着ブランド(○○じゃなきゃ、ダメ)>に特定して散布図を描くとまた様相が変わってくる。

日用品銘柄2

強いこだわりを持った層が存在するカテゴリーとしては、マヨネーズ、シャンプー、食パン、ハミガキが挙がってくる。食パンはまさに、ニッチなこだわり層が存在するマーケットと言えるかもしれない。

それにしても、私がライオン㈱にいた1990年~2000年当時、高校生や大学生にとって、シャンプーは非常に関心と関与の高い商材であった。女子学生にとっても、男子にとっても、”髪”は自分を表現する大事なものであり、シャンプーやヘアケア製品への関心は絶大なるものであった。今回も中では比較的関心関与高いカテゴリーであったが、ずいぶんと低下してきたように感じている。今、若者の心を捕まえている商品やブランドは何なのだろう。

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