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そして風景の一部となる建物へ

郡山城跡に広がる風景を楽しんで

建物にはあるべきところに建てられ、その役割を終え、
価値が認められ、別の場所に移されて、また新たな役割
が与えられるものもある。建物は新たな場所で、最初
からそこにあったように、新たな風景の一部となる。

次は風景の一部となった建物へ
近づくほどに、堂々たる意匠に圧倒される
この車寄せも有する近代和風建築は
旧奈良県立図書館。奈良公園に建てられものが、役目を終え
移築されて、今はこの地で城址会館として利用されている
内部には建物に使われていた瓦の展示や
郡山城の石垣の転用材についての説明も
窓の意匠には洋風のデザインも取り入れられて
そのモチーフは建具全体に。金魚の木彫も目に留めつつ
スタディルーム。ここはかつては教育会館としも利用され
2階も気になるけど、見学できるのは1階まで
それでも建具のデザインのつながりを楽しみつつ
次は外観もじっくりと
懸魚や蟇股に鬼瓦も
鬼瓦や飾り瓦もまたまとめてみよう

以前も瓦をたどり楽しんだ

裏側にも同様の意匠が続き
建物の各部のデザインを楽しみつつ
城址会館として役割を得た建物を後にする

1908年に建てられた建物は、1968年にこの地へと


移築と呼ばれる技術には、驚かされるばかりだ。建物を
一旦全て解体して、同じように別の場所で建て替える。
建物が大きいほど、素材の数が多いほど、その作業は
難しいものになるだろう。それでも、場所を移すこと
ができるということは、木造建築の利点であり、価値の
ある建物を残し、伝えていく上でも非常に有効である。


今までも旅の途中で移築された建物を訪れた。九州
の旅では門司の駅前、ゆふいん、長崎のグラバー園で。

門司の駅前に建つ旧門司三井倶楽部や

ゆふいんを見渡す丘に建つ碧雲荘

そして長崎のグラバー園の数々の建物へ



また日本を見渡せば、まだまだ訪れたい所にあふれて
いて、特に博物館 明治村と江戸東京たてもの園が、
いつかの旅の目的地だ。また海外に目を移せば日本
から海外へと場所を移した建物も。建つ場所を変え、
時を越えて、愛され続ける建物にまた会いに行こう。

帝国ホテルの中央玄関への旅や

時を超えて江戸東京たてもの園へと
移された前川國男自邸もいつの日か

そしていつかは海外の建物へも訪れたい


城址会館を後にして、旅はまだ続く
整備された郡山城跡を楽しんで
通りに面した立派な高校の建物の前を通り、次の目的地へ


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