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重なり、連なる円の先の風景に

宇治の街でつむがれる物語。多くの人が宇治にかかる
橋を渡り、その風景の中をさまざまな人が行き交い、
歴史は交差する。宇治への旅をふりかえり、過去と未来
に思いをはせる。次に訪れたのは、旅の出発と終着点の
ターミナル。ここは新たな物語が始まる場所でもある。

お茶と宇治のまち歴史公園を後にして
その先に見える円の連なる建物へ
円と半円。旅で出会う円の形も

これほどまでに連なる形は初めてだ

その面白さについ見上げ、見とれたり
ここは歴史公園へ向かう途中に通り過ぎた京阪電車の
宇治駅。電車に乗らなくても駅舎の空間は楽しめる
外観から連なるように内部にも円形が連続する
天井のアーチ状のガラスブロックで光は拡散し
空間をやわらかな光で満たしていく
円のモチーフは色と形と複雑に混じり合いながら
光と影も演出されて
徹底的に内部空間へ広がっていく。階段の先には
改札口。ここは旅の始まりと終わりの場所
切り取られた宇治の風景と光と影
正面へと続く円の形と
左右にも続く円の形
そこにはデザインの力が充満していて
驚きの風景が広がっていた
連なる円に、時間の重なりも感じつつ
この駅から始まる物語にも思いをはせて

ここには丸のモチーフがあふれている

京阪宇治駅の設計を手掛けた若林広幸氏は
大阪の南海電鉄の南海ラピートのデザインも


駅舎のデザインでも、京阪宇治駅の異空間さは際立つ。
外観の円の形は、想像以上の複雑さで内部で展開され、
円と半円が重なり、とてつもない光景が広がっていた。
天井のガラスブロックからやわらかく広がる光。窓の
ない開口部からの強い光。開口部に切り取られた宇治
の風景。円の連なりに時間を連なりを感じ、ここから
始まる物語に思いをはせ、私の宇治の旅も終わりへと。

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