あと少し、もう少し
あと少し、もう少し 瀬尾まいこ 2012
駅伝をテーマとした小説である。
駅伝といえば三浦しをんの風が強く吹いている
にとめどなく感動したことがよみがえる。
襷をつなぐことへの責任感とみんなの思い、
駅伝というスポーツの人と人とのつながり、
葛藤を乗り越えて手にするかけがえのないもの。
駅伝というスポーツは熱く、感動的であると思う。
今回は、中学校の駅伝をテーマとした話。
たよりにしていた陸上部の顧問の先生もかわり、
陸上部だけでは駅伝にでる選手もままならず、
選手集めに奔走するところから物語は始まる。
登場人物は個性的で、それぞれ葛藤を抱えている。
区間ごとに、それぞれの視点で語られることで、
いろんな人の思いが細やかに表現されている。
目指すべき場所は、手を伸ばせば届く所にある。
あと少し、もう少し。その先へ、未来へ。
日々の疲れを吹き飛ばす、元気のでる作品である。
ご無沙汰しているジョギングをまた始めてみよう。
見たことのない風景や、もう少し先にある何かに
出会うため、この街を走りまわってみようと思う。
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