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カシオペアの丘で
重松清氏の作品が好きである。
中でも衝撃的であったのは
「とんび」という長編小説。
父親の、子供に対する不器用でも
まっすぐな愛情に共感し涙した。
新幹線の中で、溢れ出る涙を止める
ことができなかったことを思い出す。
「カシオペアの丘で」
美しいタイトルのこの物語は、
小学校4年生の4人の子どもたちが、
流れ星に夢を約束するところから始まる。
4人は大人になり、それぞれの道を歩いていく。
一つの事件をきっかけに出会いがあり別れがある。
誰かを許したい人、誰かに許してもらいたい人、
自分を許すことができない人、皆、それぞれに
苦しみながらも、過去と向き合い、未来を見据え
自らに答えを見つけていく。
その中で、それぞれの人の心の強さや弱さ、
葛藤が入り混じり、こちらの心も揺さぶられる。
父親としても、感情移入させられっぱなしで、
涙なしでは読めない作品であると思う。
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