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リニューアルされた九州陶磁文化館

波佐見を満喫し、もう一度有田に戻ってきた。旅は終盤
に差し掛かっている。次の目的地は九州陶磁文化館だ。

今年3月の旅の途中、佐賀城公園で佐賀県立博物館と
佐賀県立図書館をみた。共に内田祥哉氏による設計の
建物である。今回の佐賀県立九州陶磁文化館も内田氏
の作品。佐賀県には内田氏の設計の建物が多く残る。
今回は有田焼参考館に辿りつけず。また次に訪れよう。

とても広い前庭。建物の屋根ラインが山並みに重なる
内田祥哉氏による分節のデザイン。屋根は高さを変えて連なる
緑の銅板屋根と白磁の外壁タイルがつくるやわらかな表情
庇の下のアプローチ空間。アプローチは引きが大切だ
海を渡った古伊万里展が開催中。リズミカルな床タイルが楽しい
入り口のドアの押し板は有田焼。九州陶磁文化館ならでは
白磁とベージュ色のタイルで壁に変化がつけられている
間接照明により空間の立体感が強調されている
白いタイルと落ち着いた木目のカウンターも空間になじむ
切り込まれた天井の向こうには中庭が広がっている
柱回りの木や、床、家具の色合いにより落ち着いた雰囲気
天井までのガラスにより白磁のタイルは外部とつながる
こちらも押し板は有田焼。ひとまず中庭を散策しよう
ドアごとに異なるデザインの陶器の押し板をみるのも楽しい
白磁冠火食鳥噴水はドイツのマイセン市から寄贈されたもの
今日は中庭でゆっくりとくつろぐ時間はなさそうだ
中庭への入り口は二つある。押し板もドアも異なるデザイン
なかなか展示室まで到達できないけど、それもまた楽しい
織物のように貼り分けられるタイルが空間の質を上げる
有田焼からくりオルゴール時計。季節で人形がかわるらしい

これは春と夏の時期。股のぞきの子どもがかわいい

2022年4月にリニューアルされていた。よいタイミングだ

映像を用いた展示が楽しい。常設展のみは無料である。
新しい展示で、焼き物の魅力を感じることができる。

内田氏によるボリュームが分節されたデザイン
分節による空間。白磁のタイルに黒いソファがよく映える
天井までのガラス窓。分節されたボリュームが明快となる
ようやく企画展示室の海を渡った古伊万里展へ
古伊万里再生プロジェクトにより、復元された古伊万里

オーストリアの城に吹き込む日本からの新しい風。
破壊された古伊万里は、平和と再生の象徴となる。

ボリュームが分節されるとこんな感じ。裏側でも楽しい外観

偉大なる設計者によって、作りこまれた心地よい空間。
そして、それらをリニューアルして使い続ける人たち。
壊された古伊万里により生まれた平和的なつながり。
人の思いがつながる。何かを大切にしようという心は
かけがえのないもの。今の世の中にとても必要なもの。
九州陶磁文化館も永く愛されることを願い、次に進む。
帰る時間も気になるが、もう少し有田の町を楽しもう。

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