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有田の町を彩るやさしい色

有田の町を旅した。そこはやさしい色であふれていた。
雛まつりの飾りに、白磁に淡い青、年月を経た壁の色、
さまざまな色合いを見せるトンバイ。有田には400年
の時が流れている。そこには、時間に寄り添うように
淡い色が満ちていた。そして年月とともに、時を刻み
ながら褪せていく色は、有田の風景をやわらかく彩る。


窯の記憶が染み込むさまざまなトンバイの茶色
木立の影が落ちる磁器タイルの壁の白い壁
青い空の下、茶色に錆びゆくトタン板
シンプルなサインのある淡いグレーの壁
時を経た石畳とレンガと下見板
アリタポーセリンラボの壁はグレーの刷毛目柄
薄茶色の壁に埋め込まれた記憶のかけら
大正時代に建てられた手塚商店の黒い漆喰
有田雛やきものまつりの時期。町を彩るつるし雛
深川製磁の工房の淡いピンク。当時の鮮やかさに思いはせる
大正期に建てられた本店の薄茶色のスクラッチタイル
修復された西洋館の天井の優しげな白い和紙
木の壁板に残された白い唐紙の跡

内壁や天井は名尾手すき和紙により当時の姿へ。

復元された西洋館のアーチの窓と軒天の淡い緑色
陶山神社の陶磁器の鳥居を包む淡い青の文様
陶磁器の狛犬も空にとけるような淡い青色を帯びる
モダンな雛人形のやわからな白
香蘭社の本社は白い洋風のモダンな意匠
淡い水色が印象的な今右衛門の工場の壁
窓と庇と白い漆喰の壁
土間のコンクリートは味わい深い模様を描く
淡い素色の石畳は遠い昔の記憶を伝える
淡くカラフルに彩られた吉兆陶家の外観
黄色の敷物はJICONの磁器の白を引きたてる
生成り色の暖簾の向うに広がる緑の風景
美しく色づけられた柿右衛門のやきもの
キルンアリタの柔らかな赤は炎のイメージ


初めての有田の町にふれる旅。最初の一歩だ。ほんの
少しだけ有田の歴史にふれることができた。訪れたの
は有田雛やきものまつり時期。町はひなまつりの飾り
付けでにぎやかになる。昔ながらの町並みは、年月と
ともに色は淡く、やさしげな色合いとなる。有田にある
やさしい色の風景を楽しんだ。またいつか訪れよう。

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