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アートはよくわからない、それも含めて楽しい

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わからなくたっていい。何か違いを感じることができるなら。日常から離れて、日常を見つめ直すきっかけを探しに、今日もアートに会いに行こう
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コンセプトは文化に囲まれ、毎日、好奇心の扉を開く場として

奈良県コンベンションセンターは天平広場をはさんで 観光振興施設のスペースを持つ。そこにはホールや 蔦屋書店を中心としたショップ、カフェ、ギャラリー のスペースが広がる。もう一度、校倉造りのデザイン で統一された外観を眺めつつ、内部空間も楽しんで。 天平ホールのシートの張り地は天平文様をモチーフに 和紙の主原料の楮を水のみで結合させたもの その時のギャラリーではハンモックの展示も 蔦屋書店は下階へつながって、1Fには緑のスペースも そら植物園により手掛けられた台の上

奈良の素材が散りばめられた空間へ

図書館でゆっくりとする間もなく 次の目的地を目指し、奈良の街を北へと向かう。そこは 奈良市の中心部の県有地を活用して、新しいホテルや 会議場などが整備された場所。次に訪れたのは2020年 4月に開業した奈良県コンベンションセンター。建物 の外観は正倉院の校倉造りがイメージされて、内装に は奈良の素材を生かした空間づくりがなされている。 下市木工舎 市により鉋で仕上げられた吉野杉 吉野杉皮和紙という手漉き和紙は福西正行氏によって 木工作家の平井健太さんによるもの。吉野杉

御堂筋に立ち並ぶ彫刻も楽しんで

御堂筋に建ち並ぶ建物の風景を眺めながら 大阪のメインストリートの御堂筋には、市民や国内外 の来訪者に親しまれる豊かな芸術や文化の整備の一環 とし、企業等からの寄付による彫刻が設置されている。 その多くは淀屋橋の交差点から本町通りの間にある。 それは長崎県美術館の屋上庭園の作品や 長崎県庁舎の若き日のシーボルト 平和祈念公園の被爆50周年祈念事業碑も そのデ・キリコ展は2024年9月からは神戸へと 謎が謎を呼ぶ作品の数々。また機会を見つけて 国立西洋美術館にカレー

彫刻は風の姿をとらえるように

千里中央公園後にして、そのすぐそばには千里体育館 が建っている。そしてその前に建つ彫刻を見上げる。 その彫刻は風を受けて大きく動く。とても大きな彫刻 でも、その動きは軽やかに風の姿をとらえるように。 新宮晋氏といえば、改修中ではあったが北九州でも 2023年には大阪中之島美術館にてレンゾ・ピアノ氏 との展覧会。開催時期は9月14日までで、大阪に戻って くる前のこと。訪れることができなかったのが残念だ。 新宮晋氏の作品は、日本に留まらず世界各国に。 外国への訪問は難しいの

曲線だったり直線だったり。風景の中の形をめぐる

ハ角形の建物を後にして キャンパスの様々な建物をたどりつつ、次に訪れたの は特徴的な基壇部をもつ大学本部。斜めにせりあがる 壁面と半円の開口部がおもしろい。光によって形は 反転されて影となり、連なる円の影の形を楽しんで。 大学のキャンパスめぐりを楽しめば、思いもよらない 建物や彫刻との出会いがある。居心地のよさそうな カフェテリア。木漏れ日の下で、ゆっくりとすごして みたいと思いつつも、キャンパスめぐりはまだ先へ。

風景の面白さを感じながら

旅では様々な風景に出会い 旅が終われば、また日常の風景へと戻る。変わりゆく 梅田の街を散歩しながら、目に映る風景を楽しんで。 街を歩けば、さまざまなものに出会う。そこでは 新たな気づきがあり、次の旅へとつながっていく。 言葉は風景に広がりを与えている 新宮晋氏のアートは西梅田にも ブリーゼブリーゼには気持ちのよい空間が広がる 安田侃氏の作品かなと思いつつ ふるさとの四日市にも。親近感がわいてくる ハービスといえば松永真氏の彫刻群 梅田3丁目は、はじまり、つなが

クスノキは姿を変えて時を刻む

2020年から2年半をかけ整備工事が行われた伊丹市 新市庁舎は、2022年11月に開庁した。旧伊丹市庁舎の 北側で50年近くも市民に親しまれた26本のクスノキ。 それらの一部は二人の彫刻家により姿を変えた。日本 を代表する現代彫刻家の三沢厚彦氏と棚田康司氏は ともに、クスノキを素材に木彫を手掛けられている。 でもそれは、温暖な地域の山奥で育つ年輪が均一な 樹木であり、今回のように都会に育つクスノキは過酷 な環境により、年輪や木の質は不均一になるという。 二人は、この場所で育

緊張と緩和にみる美しく楽しい水墨画の世界

水墨画の世界をまだほとんど知らない。今まで美術館 や博物館での大作も含め、幾度と水墨画をみてきたが、 なんとなく作品を眺めているだけである。他の美術も 同じようなことだが、水墨画ではなおのことである。 ※二階堂美術館ホームページ参照 昨年のことになるが、大分の二階堂美術館で水墨画を 鑑賞した。水墨画の線の濃淡により表現される風景に 見入ったのを思い出す。力強く描かれる線と、柔らかな 消え入るような淡い線で、豊かな世界が展開される。 線は、僕を描く。その本のタイトルや表紙

おにクルではアートも楽しもう

おにクルの名前に込められているように、建物の所々 に散りばめられた楽しいデザイン。ベンチのデザイン をたどり、思い出した中之島美術館。その美術館の猫は おにクルにもいる。次はおにクルのアートを楽しもう。 それは一昨年前の3月に、美術館を訪れたときのこと 大阪でも猫との出会いを楽しんで 大阪港のシップスキャットにもまた会いにいこう アートな猫はヤノベケンジ氏によるシップスキャット 公道で出会えた人たちがうらやましい 学生とのおにクル×シップス・キャットプロジェクト

あらためて江戸絵画を楽しもう

嵯峨嵐山文華館を後にして、次の美術館へ ミュージアムに行けば芸術にふれることができる。 嵯峨嵐山文華館で楽しんだ江戸絵画。このゼロから わかる江戸絵画展は、すぐ近くに建つ福田美術館 との合同開催。あらためて江戸絵画を楽しもう。 初心者にやさしい展覧会。江戸絵画の魅力にふれに わぁ!芦雪は、展覧会の目玉の作品に込められている この展覧会も写真撮影OKとのことで、 写真をとりつつ江戸絵画を楽しんだ。 過去の犬のモチーフも思い出して。またまとめよう 十二支は年賀状のモチ

旅先ではミュージアムも楽しんで

松尾大社の重森三玲による庭園を後にして、京都の 西側を小さな自転車でめぐる旅は北へと続く。その すぐ先の嵐山には、様々な見どころであふれている。 次は嵐山の桂川の側に建つミュージアムを楽しんで。 かつての阪急電鉄の保養所がホテルへとリニューアル 嵐山もまた訪れよう。今度はゆっくりと時間をとって 竹中工務店の設計施工の嵐山の風景に寄り添う建物 ここは嵯峨嵐山にゆかりのある芸術や文化にふれる所 旅先で楽しむミュージアム。そこには知らない世界が 待っている。江戸絵画や東海

美術館ではアートも楽しんで

旅先では美術館そのものを楽しんでいる。アプローチ、 建物や歴史、空間や細部も。ミュージアムショップに は必ず立ち寄って、時間があればカフェにも訪れる。 そしてアートはもちろんのことで、美術館のまわりに アートが点在すれば、それを巡り、常設展や興味のある 企画展で未知なるアートを体感する。美術館は今まで に触れたことのないアートを感じられる貴重な場所。 京都市京セラ美術館を訪れたのは昨年の11月のこと。 ちょうど 『MUCA(ムカ)展 ICONS of Urban Art

空間いっぱいに広がるアートの中へ

Artist Cafe Fukuokaの奥にあるギャラリーを抜けて、 大きなスタジオへ。そこではFaN Week2023に合わせ アーティスト・イン・レジデンスの成果展が開催中。 ジン・チェ&トーマス・シャインの展示へと向かう。 作品の題名は 明鏡止水 Power Of One 来場者が水面に作り出す波紋によって、作品の姿が 変容していくように、私たち一人一人が変化を起こす 力を持っているという思いが作品に込められている。 いつかのまだら模様を思い出す アートは時間と

もちろん美術館としても満喫しよう

次の場所へ進む前に、もう少しパレスハウステンボス を振り返る。建物内にはハウステンボス美術館が設置 されていて年数回の企画展が開催されている。そして その時の展覧会はTHEドラえもん展。2017年に東京で 開催された展覧会が日本各地で開催され、2023年に 初めて九州での開催が、ここハウステンボス美術館。 建物だけでなく、もちろん美術館としても満喫しよう。 ドラえもんとアートとの楽しい出会い アートには日常がひっくり返る力がある またアートは必要不可欠なものの一つとも語