ホテル、ミュージアムとくれば次には
人のオブジェに限らず、旅をすれば様々な野外彫刻と
の出会いがある。そしてそれらが、時間と空間を超え
記憶の中でつながり、また、旅への思いを強くする。
ホテル、ミュージアムとくれば、次には野外彫刻を。
日経新聞の美の十選、対話する野外彫刻をみてみよう。
1 ) オーギュスト・ロダン 「カレーの市民」
こちらは東京・上野の国立西洋美術館にある。ここに
は家族旅行で立ち寄ったが、国立科学博物館がメイン
で美術館には私だけ駆け足で。フランスの百年戦争時、
カレーにて犠牲になった市民が主題の歴史的な作品。
2 ) 御正進 「ドナウの調べ」
荒川区・南千住駅東口のドナウ広場に建つ野外彫刻。
ウィーンのドナウシュタット区と荒川区との交流を
記念して建てられ、ウィーンにも東京通りと荒川通り
が設けられたという。彫刻を通して世界へつながる。
3 ) ペリクレ・ファッツィー二 「話をする人」
この作品は、村野藤吾氏の設計の日本生命日比谷ビル
のピロティ部分に設置されている。以前に訪れた村野
デザインが随所にある建物の写真を見返してみる。
写真を見返してみると、床のモザイクタイルが楽しく
てしかたがなかったようだ。彫刻作品の話をする人も
見ていたはずだが写真は見つけられず。またの機会に。
日生劇場の内部空間も気になるところ
4 ) 安田侃 「意心帰」
こちらは東京ミッドタウンの地下に設置されている
安田侃(かん)氏の作品。白い大理石の塊は高さ2m
幅3m程度。やわらかい流線で、人間の温もりが表現
されているという。軽やかで浮かぶような印象だ。
いつか安田侃氏のアルテピアッツァ美唄に訪れたい
5 ) ヘンリー・ムーア「四つに分かれた横たわる人体」
前川國男氏の設計による山梨県立美術館。1978年の
開館と同時に、この作品は美術館の前庭に設置された。
ヘンリー・ムーアはイギリスを代表する彫刻家であり
日本でも各地に作品がある。この作品は当初ひとつで
あったものが、制作途中に分割されたものだという。
美術館のまわりに広がる芸術の森公園も訪れたい
開館時から現在の様子がまとめられた動画も楽しい
6 ) 重岡建治「大地より生ずる」
伊東市役所の広場に設置された作品。今回、重岡健治氏
のことを初めて知った。静岡県の伊東市にアトリエを
構え86歳の今も、作品を作り続けられているという。
作品の中で人と人との結び付きを表現し、また彫刻と
社会のつながりを考えて、アトリエも公開されている。
なぎさ公園にたたずむ19体の作品が圧巻だ
7 ) ニキ・ド・サンファル 「会話」
野外彫刻を見るようになってニキ・ド・サンファルは
同じみに。日本各地に鮮やかな作品が設置されている。
ファーレ立川アートのひとつとして設置された作品
立川は野外彫刻であふれている。訪れて
みたいと思う町。アートが町を楽しくする
8 ) 安部大雅 「高みへ」
1974年生まれの安倍大雅氏。イタリア・カッラーラ
で彫刻を学んだ後、国内外で活動されている。2023年
5月1日〜5月28日まで、ペルージャ市パオリーナ要塞
で個展を開かれている。高みへという作品は、東京都
江東区にある大きな10個の石が組み合わされた作品。
硬度の高い花崗岩がダイナミックに構成されている。
9 ) アルナルド・ポモドーロ「球体をもった球体」
この作品は、箱根彫刻の森美術館に設置されている。
一度しか訪れたことがないが、お気に入りの場所だ。
ニキ・ド・サンファルも。紹介した作品はほんの一部
10) 岡本太郎「こどもの樹」
そして最後は、東京都渋谷区の青山通り沿いにある
「旧こどもの城」の前に設置されている「こどもの樹」。
この作品には、こどもの生命力と植物の生命力が一体
となって表現されている。こども一人一人は違って
いて個性があるという思いが込められているという。
岡本太郎展を味わった。いつか岡本太郎美術館へ
2021年にはこどもの樹を囲むパビリオンの設置も
対話する野外彫刻 十選。訪れて見たことがあるのは
球体をもった球体とこどもの樹の2ヶ所。箱根彫刻の
森美術館は、こどもが小さい頃に訪れたので、彫刻を
鑑賞するというより、こどもを追っかける旅で、どの
作品も通り過ぎただけの感じ。またいつか訪れたい所。
野外彫刻は時間や季節により表情をかえ、年月を経て
味わい深くなっていく。また野外彫刻に会いにいこう。
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