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うつわの魅力は眺めることと使うこと。想像力が刺激される

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うつわの世界は限りない。さまざな技法、窯元の個性、一枚一枚の柄や色、そして焼き加減。同じデザインでも器によって違いがある。
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2022年9月の記事一覧

かやぶき屋根の民家の中で

小石原から小鹿田の里へ。途中、想像以上の苦難な道 であった分、里の風景に出会った感慨もひとしおだ。 自然とうつわに触れる楽しい旅。小鹿田焼の民陶の 里を後にして、ここからは快調に坂道を下っていく。 自然に囲まれた小鹿田焼のお店。素朴なうつわがより 洗練されて見える。とても素敵な所。ご主人も親切で、 小鹿田焼への愛情を感じる。いつの日かまた訪れよう。 うつわの沼に足を踏み入れそうだ。でも、ふところ 具合もさることながら、小さな折りたたみのリュック もいっぱい。うつわをリュッ

唐臼の音が響く里で

工藝風向で見た一枚の写真。うつわをつくる男性の姿。 ラフな雰囲気に興味が湧く。どんな人なのだろうか。 また、どんな場所でうつわが作られているのだろうか。 購入したうつわを眺める程に小鹿田への思いは募る。 リーチ先生を読んだ。陶器の魅力がつまっている物語。 陶器にかける熱い思いを感じ、小鹿田で刻まれた歴史 を知る。読むほどに、民陶の里への思いを強くする。 ついに小鹿田を訪れる日が来た。どこまでも続くかのような坂を上ると、眼前に民陶の里の風景が広がる。 土に対し、水に対し、

奥唐津にたたずむ窯元を目指して

蕨野の棚田の太平展望所から風景は圧巻だった。棚田 の先にふもとの集落が見え、山並みが遠く続いていく。 棚田は風景に添うように広がり、自然と一体となる。 ここまで来たなら山を越えて、唐津の奥を目指そう。 4月初旬、八女中央大茶園に訪れたときのこと。自転車 NAVITIMEが指す道はだんだんと細くなり、けもの道 となって途切れていた。ふと、あの日ことを思い出す。 唐津のHOTEL KARAEでは櫨丿谷窯を楽しむプランも ある。茶道を体験し、唐津焼にふれ、カフェでくつろぐ。

唐津焼の魅力を味わう旅

さて櫨丿谷窯をあとにし、もう一箇所の窯元を目指す。 今回は唐津の自然と唐津焼の魅力を味わう旅。また山 を越えながらの移動である。旅も終盤で、だんだんと 疲れもたまってくる。通り沿いに外観が特徴の喫茶店 が見えてきた。少しばかり休憩してコーヒーを頂こう。 ほどなく窯元に到着。訪れたのは隆太窯である。昨年の 唐津の旅の最後にカフェルーナで、唐津焼のぐい呑み で日本酒を頂いた。その際に教えて頂いたのが隆太窯 隆太窯を開いたのは、唐津焼の名門、中里太郎右衛門 十二代の五男として唐

小石原焼の皿山の風景を楽しもう

筑後大石駅から小石原地区までやってきた。ここは  自然豊かな東峰村の山手に位置し、50軒以上の窯元 が集まる民陶の里。350年以上の焼き物の歴史がある。 自然味あふれる焼き物の色合いには、小石原焼の特徴 の「刷毛目」「くし目」「飛び鉋」の模様が美しく映える。 用の美が息づく民陶の世界。焼き物の風景を楽しもう。 刷毛目、くし目、飛び鉋の技の様子が紹介されている。 飛び鉋でつけられる均一な模様には、驚くばかりだ。 「Co-ishiwara(こ・いしわら)」は、今年に発表され