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唐津焼の魅力を味わう旅

さて櫨丿谷窯をあとにし、もう一箇所の窯元を目指す。
今回は唐津の自然と唐津焼の魅力を味わう旅。また山
を越えながらの移動である。旅も終盤で、だんだんと
疲れもたまってくる。通り沿いに外観が特徴の喫茶店
が見えてきた。少しばかり休憩してコーヒーを頂こう。


亜土里絵の白い文字が茶色の壁によく映えている
昔ながらの喫茶店のほっとする雰囲気がある
コーヒーカップが壁面に飾られた店内。こだわりの空間だ
オーディオ機器にもこだわりがある。心地よい音楽が流れる
美味しいコーヒーを頂いた。ここは常連になりたくなる喫茶店


ほどなく窯元に到着。訪れたのは隆太窯である。昨年の
唐津の旅の最後にカフェルーナで、唐津焼のぐい呑み
で日本酒を頂いた。その際に教えて頂いたのが隆太窯

隆太窯を開いたのは、唐津焼の名門、中里太郎右衛門
十二代の五男として唐津に生まれた中里隆さん。現在、
息子の太亀さん、孫の健太さん3代で作陶されている。

隆太窯に到着。ここも里山の中にある
焼物の焼成にはたくさんの薪が必要だ
敷地をくだっていくと建物が点在している
隆太窯は里山に囲まれた自然豊かな場所にある
窯の前には小川のせせらぎがある。自然が溢れる場所だ
迫力のある登り窯。ここで様々な風合いに焼き上げられる
ギャラリーの建物。入り口の雰囲気もよい感じ
内部はゆったりとした展示空間に。陶器の購入もできる
手前が健太さんの作品。奥には隆さんの作品が並べられている
反対側には太亀さんの作品。それぞれに個性がある
自然に囲まれた中で、ゆっくりと陶器を鑑賞できる贅沢な時間
健太さんの輪花小皿を購入した。お酒のあてに使おう
先には工房が見える。建物が点在しているのもよい感じ
使い慣らされた雰囲気の建物。煉瓦の煙突が風景に映える
内部には大きな開口部が設けられ、明るい空間が広がる
ろくろを使い成形された皿が整然と並べられている
いろんな形の陶器がある。ものづくりの過程を見るのは楽しい
隆太窯には素敵な風景が広がっている


福岡のフレンチの「La Maison de la Nature Goh」の
福山剛シェフの料理に合わせ、作られた中里健太さん
のオリジナルの器。博多にあるので、いつか訪れたい。

唐津にはいくつも窯元がある。次はどこを訪れようか。


偶然にも健太さんが作業する様子を見せて頂くことが
できた。輪花皿が次々に出来上がっていく。リズムカル
にお皿の端がつままれて、ろくろが回るとともに花の
ような形となる。作業する所作も無駄がなく心地よい。

幸いに、ものづくりの場に立ち会えることができた。
何もないところから、徐々に形ができあがっていく。
改めて、ものがつくられていく様子に感動を覚えた。

ひとつひとつの作業が丁寧で、心が込められている。
素材としっかりと向き合い、形を生み出す。その思い
の深さが、価値のあるものを生み出してくと感じる。

川のせせらぎ、野鳥のさえずり、野山に囲まれた風景。
唐津の自然を感じ、唐津焼の魅力を味わう旅となった。
窯元で出会った光景を、心の中に留めておこうと思う。


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