見出し画像

奥唐津にたたずむ窯元を目指して

蕨野の棚田の太平展望所から風景は圧巻だった。棚田
の先にふもとの集落が見え、山並みが遠く続いていく。
棚田は風景に添うように広がり、自然と一体となる。
ここまで来たなら山を越えて、唐津の奥を目指そう。

空と山と水田の風景。自然の色のグラデーションが美しい
通りすがりの住宅に目が止まる。玄関戸と窓の割付がモダンだ
窓の割付がおもしろい。ここまで複雑なデザインは初めてだ
ナビ通りに走っていたら橋がない。嫌な予感がする
ぐるりと迂回して橋を渡る。この坂の向こうに窯元があるはず
坂道はきつく、森は鬱蒼としている。人気はない
ただならぬ雰囲気が漂う。このまま進んで大丈夫だろうか

4月初旬、八女中央大茶園に訪れたときのこと。自転車
NAVITIMEが指す道はだんだんと細くなり、けもの道
となって途切れていた。ふと、あの日ことを思い出す。

何事もなく山道を抜けた。田園の風景に胸をなでおろす
櫨丿谷窯は奥唐津の山間の集落に佇んでいる
併設されているcafe Reed。旅の疲れを癒そう
アプローチの先の茅葺きの母屋はギャラリーとなっている
まずはカフェへ。緑に包まれた雰囲気がよい
よしずの奥にcafeの入り口。陶器の壺も風景に馴染んでいる
何を頂こうかとメニューを見る。目の前には甘夏も
甘夏のサイダーを頂くことに。ほのかな酸味がここちよい
カフェでひと休みした後、ギャラリーへ向かう
落ち着いた色合いの和風の玄関。とてもよい雰囲気だ
立派な玄関の奥にギャラリースペースが見える
唐津焼の自然味のある色がよい。自然とのつながりを感じる
お土産にちいさな角皿を。鮮やかな色の和菓子に合いそうだ
奥の客間で庭を眺めながらくつろぐこともできる
ここには茶室も併設されている。陶器と茶道は深い関係だ
壺もさることながら活けられた植物にアートを感じる
縁側は日本ならではの贅沢な空間だと思う
縁側にゆっくりと座り、移り変わる季節を眺め暮らしてみたい
井戸にもうけられた滑車。デザインに変化がある
うちで採れたビワです。ご自由にどうぞと書いてある
水で冷やされたビワ。良かったらどうぞを声をかけて頂いた
母屋の向かいには東屋まである。もっとくつろいでいたい
その横には茶室への入り口。茶道も体験できるそうだ
櫨ノ谷窯でのひとときを楽しんだ。のんびりと訪れたい場所だ


唐津のHOTEL KARAEでは櫨丿谷窯を楽しむプランも
ある。茶道を体験し、唐津焼にふれ、カフェでくつろぐ。


唐津の山間にひっそりと佇む櫨ノ谷窯。山道を越えて
きた。cafe Reedで爽やかな甘夏サイダーを頂き、旅の
疲れを癒やした。ギャラリーには落ち着いた色合いの
唐津焼の作品が並ぶ。 櫨ノ谷窯の窯主・吉野敬子さん
は2代目で、砂岩が原料の古唐津を追求されている。

豊かな自然の風景の中、陶器に向き合う生活がある。
四季の移り変わり、自然が作り出す色合いに囲まれた
中で陶器が生み出されている。作品は自然と共にある。

自然の音を聞き、自然の色を感じ、形づくられていく。
どこまで対象に近づくことができるか。そのまなざし
を感じる。真摯にものづくりに向き合う生活がある。

唐津の奥の山間にある櫨丿谷窯。自然の中、自然と共に
作られる陶器。今回もよい作品と出会うことができた。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?