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なぜ僕らがCRAFT事業をはじめたのか。

僕ら (ニューワールド株式会社) が日本のものづくり業界に参入したのは、2016年夏、
「日本のものづく技術をブランド化するリーディングカンパニー」を目指し、ものづくりを新しい視点、切り口で日本、海外へ発信していきたいと考えています。

2013年11月に創業以来、テレビで芸能人が着用している衣装情報を放送中に配信するメディア事業や衣装など探している情報を他人に聞けるQ&Aサイト、最新のテレビ情報を配信するキュレーションメディア、ファッションコーディネートを動画で紹介する分散型メディアなど5つ以上の事業を立ち上げは撤退する「事業転換」を繰り返してきました。

その中でも僕、ニューワールドとして事業のテーマで掲げてきたことは、「"映像"と買い物がリンクする世界観を作る」ということでした。

現在ニューワールドが展開しているCRAFT STOREの着想は、「通販で売れにくいと思われているものに動画をくっつけて売れるようになる!」という理想イメージから入りました。
しかし、国内ではこれといったビデオコマース(動画型通販)の事例もなく、海外でも片手で数えるほどの事例がある程度でした。
海外事例を調査してみてもテレビ通販をネットに持ち込んでいるだけのような世界観で、僕が描いていた世界観とのギャップに苦しみました。(まだまだ模索中、ここにゴールはないと思っています。)

僕が目をつけたのは、店頭や商品ページで販売されている商品の裏側に隠れていた「ストーリー」部分でした。

スーパーに行った時に何気なく野菜コーナーに立ち寄るとトマトを作られる農家の方の顔写真や名前、コメントのポップが隣にディスプレイされているのを発見しました。このトマトは周りのトマトの価格と比較するともちろん、高いんです。
洋服を売っている古着屋さんに視察がてら(普段いくタイプではないですが)行ってみた時も、店員さんが古着の説明を熱心にしてくれることでモノに対する共感が生まれ、普段買わない数万円の商品がむしろ安いとさえ感じるということもありました。

こういう”リアル”での体験はインターネット上にまだまだ足りていない部分だと感じ、ネット上でモノのストーリーを発信し、消費者の価値観を変えるようなことがしたいと思い、今のCRAFT STOREの形が少しずつできていきました。
この思いは地方のものづくりメーカー企業を伺う度に強くなり、どうにかして日本の資産である伝統的なものづくりの「技術」や新しく変化しようとしている「デザイン性」を国内、海外に発信していきたいと思いました。

なぜその価格になるのか、
どのような背景でモノが生まれているのか、
他と違うどのような体験ができるのか、など
世の中の方々に伝わっていないことだらけなのです。
これはこの業界に限ったことではないと思っています。
インターネット上のものの売り方、買い方全てに関わることだと思います。

世の中の消費行動はこれからさらに二極化していきます。
それなりの物をできるだけ安く買う、
こだわりのものを少し値段が高くてもそれを適正価格だと思って買う。

ファッション業界を例に挙げるとイメージしやすいと思います。
前者はファストファッション業界で、後者はセレクトショップ。
ファストファッションの実店舗などで買い物をしている人を観察してみるとどこのお店で買うかはさほど重要ではなく、その商品がいくらなのかが大きな判断基準になっています。
それに対してセレクトショップでは、長く着れるものや自分がこだわっている好きなものの歴史やストーリーなどを店員さんに聞いてみたり、じっくり商品を見てみたりし、価格よりも商品に"共感"するかをとても重要に考えているように思います。
価格が安すぎると逆に買う気をなくします。

どちらが良い、悪いということが重要なのではなく、
今後これらの消費行動はオフラインに関わらず両方とも残っていくと考えています。

検索やソーシャルでいろんなサイトやページに遷移していくことができる現在のデバイス環境は、前者の「良いものをできるだけ安く」という考え方にはマッチしています。
しかし、こだわりのものを買いたい方々はこれまでのEC(通販)の情報では物足りなかった。
商品の魅力がインターネットでは伝わりきれていなかった。

CRAFTでは、インターネット上でこだわりの商品と出会い、その商品のコトを知ることができ、共感し、買い物ができる体験を提供していきたいと考えています。
もちろんオンラインだけでこの体験は完結するものだとは思っていません。

これからさらにMade in Japanブランドが海外でブランディング価値を高め、ファンが増えていく時代に入ります。

2018年のニューワールドは、展開するCRAFT事業で増え続けているパートナー企業様やコンテンツを活かし、またメディア力やネット経由の販売力を更に強化しながら、事業ミッションである「日本のものづくりをかっこよく。」に向かって精進していきたいと思います。

CRAFT STORE:https://www.craft-store.jp/


ニューワールド株式会社
代表取締役 井手 康博
(Facebook:https://www.facebook.com/yasuhiro.ide

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