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noteの効果と思ったこと。小河の場合 往復書簡#33

画家・タシロサトミさんとの往復書簡33回目です。
前回はタシロさんのひとり年末反省会と、違うということでした。

料理中に絵が見えて火加減調整のタイミングングを逸するってあるあるですよね。
私も家事をしてる途中で絵を描きに行ってしまうことは多々ありです。その確率が一番多いのは洗濯物かな。洗濯機回してる間に絵のことに集中してしまい、干すのを忘れちゃう。家とアトリエが一緒で制作の合間に家事ができるのは良いのですが、どっちも中途半端になる時もあって良し悪しですね。

アトリエの掃除と確定申告の準備はやらないとですね。毎年確定申告はバタバタしてしまい、頭が痛いんですよね。年内に準備できていれば、余裕だわ〜。今年こそそうなりたい!!

つくづく思ったのは、自分って頑固な性格だなということ。以前、作品講評で初対面の先生からも「あなた頑固ね、頑固な人ってこういう絵を描くのよ」と言われたことがあり(その後に「作家として重要な資質よ」と続いたので褒め言葉だったと思います)、作品と作家の性格が本当にリンクしているものなのかの真偽はさておき、私が頑固なのは間違いなさそうで、これはちゃんと自覚しつつうまく付き合っていかねばと思いましたよ。
他者との対話は、違いを掘り下げることで自分を深く理解できますね。自分の譲れないポイントが整理できます。この往復書簡連載記事にも、そういった面があると感じていて、お陰様で色々な気づきがあります。特に自分の、言語化についてのナーバスさには我ながらちょっと笑っちゃいました。非常におおらかな小河さんとの対比がすごくて。
往復所管#32より

タシロさんの頑固さって、作家としてはとても大切。良いことだと私は思います。
私の場合は人の話を聞いてるようで聞いてない、最終的には自分がやりたいようにやってしまうところがありまして、やっぱりそれもタシロさんとは違った頑固さがあるのかもしれないですね。
そしてそれ以上にあるのが好奇心。何かを選ばないといけない場面では、より好奇心を刺激されてワクワクする方を選びます。それで自分のやることが増えてしまってアップアップになることも多く、どうにか体力で乗り切っていたのですが、そろそろ無理の効かないお年頃になってきたので、広げた好奇心を整理することも大切よね〜と思う日々です。

タシロさんが言語化についてナーバスというのもわかります。
やっぱりタシロさんは言葉からの人なんですよね。私がおおらかというのもちょっと笑えます。よくいえばおおらか。悪くいえばいいかげん(笑)。
言語については、私、あまり言葉を信用してないところがあるんですよね。言葉ではなんとでも言えるし、言うだけはタダ。辛かったり暗かったりは嫌だけど、面白ければ許される〜って思ってる。めちゃくちゃいいかげん。そして人は行動では嘘をつけないから、本当に思ってることは言葉ではなくて行動に現れるって思ってるんです。
でも、言葉には言霊、心があると思っているので、なるべく良い言葉、優しい言葉、美しい言葉を使える方がいいし、言語と行動が一致してる方が良いとは思っています。

連載は30回を超えました。まだまだ続けたいですが、いままで書いた記事を通じて何か思うこと、自覚したことなどあったら教えてください。
往復所管#32より

この連載をやってタシロさんの作品管理表やスケジュールメモの件は、とっても参考になりました!!
作品管理表、全部はできてませんが大きな作品の分は作れました!!作品の問い合わせがあるたびに毎回作品置き場をひっくり返していたのですが、管理表があればそんな必要はないですものね。作品管理表のことを言語化したから行動に移せた。言語化すごい!意識化すごい!効果抜群!素晴らしいです。

自分の作品制作に関しても今まで文章化することってあまりなかったので、noteはトレーニングになっていますし、表現したいことが明確になって、今後の展開も考えやすい。自分は普通と思っていた描き方や思考も他の人から見ると変わっていたり、違いがあったりで、書いてみないと分からないことはたくさんあるのだなと思いました。

そして今まで自分が書いた記事で特に思うことが明確になってよかったのは、タイトルの付けかたについての記事でしょうか?

この記事を書いていて、私は小さな物事からどんどん膨らませて広げてゆくのが好きなのだなと自覚しました。日々のお散歩などで見たお花の色や果物の色から膨らませて広げていって描く。どんどん広がっていって膨張して、もっともっと広がってほしいから、絵の淵まで描くんですよね。自己拡張と記憶の置き所としての絵画。自分にとっての作品ってそういうものなのだなと思いました。
しかしまだ制作についての本質的なことは説明がうまくできないものがあり、言葉で輪郭を撫でているだけのことがほとんどですが、それでも文章化してみることは大切なことだなと思うのです。

タシロさんも今まで書いたことで何か思うことがあったら教えてください。
じっくり考える文書でのやりとりっていいですね。

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