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自分の機嫌の取り方 小河の場合 往復書簡#31

画家・タシロサトミさんとの往復書簡31回目です。
文章を考えるって脳の普段使ってない部分を触ってるようでいいですね。頭の中がワシワシします。

前回はこちら

在廊して自分の作品見るのいいですよね。
タシロさんの武蔵美FALでの展示は空間の広さと作品の大きさが相まって包み込まれるような感じで気持ちよかったです。

会期の後半は疲労でヘロヘロわかります〜。普段は人と会って話すことが少ないので、私もよろよろ。展覧会が終わった後1週間ぐらいは何もできなくなります。
私ももっと体力つけないと!と思っています。

タシロさんがダメな日は他の作業、体をうごかす作業を優先するというのはとてもいいですね。パネルや支持体を作る作業は無心になれる。
私の支持体は木枠に綿キャンバスを張って、自分好みの染み込み方をする下地を作るのですが、下地塗りを繰り返す作業は結構好きです。
作れる時にたくさん作っておくと、描きたい時にすぐ作業に入れるので良いです。

そしてTo Doリストのお話し、とても興味深いです!
普段やっている日常のこともリストにして、終わるたびに力強く横線で消してOK!って元気よく書くとは!! 自分がやるべきこととできたことを可視化して、自分で自分を褒めるのはとても良いと思います。私もぜひやってみよう!!

長く作家活動を続けていればどうしても環境は変化するので、それに伴って体調崩したり、家族の事情に振り回されたり、以前のようには制作に集中できないような時期がくることがあります。そこを騙し騙しでもどうにかこうにかやりすごせた人が、作家として残るのかなと思いました。
ぜひ小河さんの方法も教えてください。
往復書簡 #30より

私の自分で自分の機嫌を取る方法は、お散歩することです。
お散歩で外の空気を感じたり光を浴びたり。特に午前中に光を浴びると体が目覚めて良いですね。そしてお散歩で見る景色は私の制作の源になってるので欠かせないものです。この季節は金木犀の香りもしますので、お散歩しているだけで幸せになります。

次は料理すること。
制作が行き詰まってダメな時は諦めて、大きな豚肉の塊を買ってきて煮豚を作ります。煮豚の汁を使って煮卵を作ったり、野菜を煮たり。他にも保存が効きそうな料理を大量に作ります。
料理は出来上がれば食べられるし、2〜3日保存が効くようなものであれば、その後しばらく家事をサボれて一石二鳥。
そして肉を煮込んでる時間にシンクを磨く。ピカピカに磨く。シンクのくもりがとれてゆく様はめちゃくちゃやりがいがあります。

運動もいいです。私、ここ1年カーブスに通っているのですが、色々と辛かった時に無理矢理にでも30分運動をしに行って、自分の体に集中することは精神的にも肉体的にもとてもよかった。他に何も前に進まなかったという日でも、運動はできたと思えるのは安心感がありました。

本当に何もできないな〜〜〜って時はひたすら寝ます。。。と言っても年齢のせいかそんなに長時間は寝れない(笑)結局1日ゴロゴロできればいい方で、起きてごちゃごちゃと家のことをしちゃいますね。

そして、いろいろなことをやって制作に戻る時は、気軽に手を動かしていればそのうち調子が戻るだろうということで、ドローイングをします。ドローイングは失敗してもいいし仕上がらなくてもいい。肩の力を抜いて描くって、一番大切だと思うんですよね。ヒョイっと軽やかに呼吸をするように描くことが理想なので、手を止めてしまうと次に動かす時にとても労力がいる。そうならないように、ゆっくりでも動いていればつながって行くと思うのです。

これからも人生色々とあるとは思いますが、どうにか制作を続けて、一歩でも前に向かっていきたいものですね。

さて、次の質問ですが、10月になり後2ヶ月で今年も終わります。もう気持ちは年末になってきました。私は年内の締め切りをクリアしてゆくことと、来年に向けて制作の交通整理をすることをしようと思っているのですが、タシロさんは今年中にやろうと思ってることなどありますか?
制作のことでも生活のことでも何かありましたら教えてください。

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