雨の「赤目四十八滝」
三重県名張市が誇る一大観光スポット「赤目四十八滝」
「四十八」と言われる程にたくさんの滝がある渓谷は、空気も水も澄んでいて、とても心地好いです。
桜の春、深緑の夏、紅葉の秋、氷瀑の冬に、四季折々のイルミネーションと、時期により見所が様々ですが、個人的には雨の四十八滝がお気に入りです。
滝の入口ではサンショウウオがお出迎え。
四十八滝は日本有数のオオサンショウウオの生息地。
水槽で飼育もされていて、まじかで観察ができます。
サンショウウオって魅力的なフォルムをしています。
体長も100cmちかくあり、その大きさに圧倒されます。
これが野生で生活しているということにロマンを感じます。
サンショウウオセンターを抜けると、一気に雰囲気が変わります。
遊歩道は整備されていますが、急に自然の中に放り出されたようで、ワクワクします。
どこかにサンショウウオいないかな。
雨の四十八滝が好きな理由。
人が少なくて、自然の音がよく聞こえるから。
雨で緑の匂いが濃く感じるから。
でも、この日はそれらに混じって、甘い香と不思議な音がこだましていました。
「春の赤目四十八滝滝まいり」
組み上げた木の壇に火を焚き、立ち上る炎の前で無病息災を願う神聖な儀式。
初めて見ましたが、すごい迫力です。
こだまする真言と法螺貝の音。立ち上る煙りと炎。
張り詰めた空気に漂う熱気。
異質な存在感から目が離せませんでした。
焚き上げが終わると、組木をばらして、その上を歩くようです。
気にはなりましたが、時間もないので今日の目的地へ進みます。
赤目五瀑の一つ「千手滝」
滝も見事ですが、周囲が開けていて開放感があります。
魅惑的な赤い鳥居もあります。
さらにここには、お休み処があり、落ち着いて景色をみることができます。
普段なら人が多く、場所取りにも苦労しますが、雨ならその心配もありません。
雄大な自然を一人占め。
雨音と滝の音が心地好いです。
お昼ご飯は、駐車場で購入したおにぎり。
冷めても美味しい伊賀米に、山椒が食欲を誘います。
食後は本を読んだり、ぼーっとしたり。贅沢な時間を過ごしました。
ちなみに、ここまでは入口から20分ほど。
最奥までは90分くらいはかかるので、ここはまだまだ序盤です。
でも、今日の目的は達成できたので、ここで帰路につきます。
火渡りも無事終わったようです。
四十八滝にきたら、これを食べねばなりません。
「へこきまんじゅう」
サツマイモを練り込んだ生地は甘くてホクホクで最高です。
すぐ側の枝垂桜も満開でした。
赤目四十八滝は、季節天候によって、その時々のよさがあります。
古きよきお土産屋や温泉に加え、古屋をリノベーションしたオシャレなお店も増えつつあり、益々魅力が出てきています。
色んな人に知って欲しい。
でも、あまり賑やかになりすぎて欲しくない。
地元民として複雑な心境です。
それではまた次回。
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