チート・デーでの効果? 現在志向バイアス-行動経済学の理解と実践32
ダイエット、糖質制限でチート・デーに効果があるって聞いたことありますか?
ずーっとダイエットしていると体が飢餓状態になってこれ以上体重を減らさないように自己防衛するので体重が減りにくくなるそうです。だから、たまにチート・デーを設けて甘いもの食べる日を作ってもいいですよ。っていう話です。
「Really!?」
たぶん、そんなわけないです。
現在志向バイアスを知ると、チート・デーの意義が理解できると思います。
現在志向バイアスとは?
現在志向バイアスとは、将来に得られる大きな利得(ベネフィット)よりも、現在得られる小さな利得を選択してしまうことをいいます。
ダイエットしようと思っているのにデザートを目の前にして、「今日だけはいいか」と自分に甘えてしまうようなことって、人間ですからありますよね。
勉強でも、本当は毎日やったほうがいい知っているのに帰りが遅くなって「まぁ、明日すればいいか」ってずるずると先延ばしにしたことって誰にでも1度や2度経験したことあると思います。
現在志向バイアスは、まさに今、現在のベネフィットを優先してしまうことです。
例えば、今もらえる5千円と1年後にもらえる1万円のどっちがいいかと聞かれると、今もらえる5千円を選ぶ人が多いというものです。
でも、これば1年後にもらえる1万円と1年半後にもらえる1万5千円のどっちがいいかと聞かれると、1年半後を選ぶ人が多くなります。現在ではない未来の1年後と1年半後には差が少なく感じてしますのです。
マーケティングへの活用法は?
現在志向バイアスの活用方法については、チート・デースタイルがおすすめです。
まず最初にしっかりと怠けてもらうことです。
気をつけなくてはならないのは中途半端なチート・デーは効果が低いことです。
今日怠けた記憶は翌日にはリセットされて明日もまた新たなチート・デーなりかねません。
ですから、チート・デーには背徳感を感じるまでに怠けてもらうことが必要です。
他にも、今すぐ手に入ることへの便益は活用することが可能です。
例えば、会員制のあるサービスの場合、会員であれば発売前の商品をいち早く入手できるなどの特典は入会者数の増加に効果があります。
まとめ
未来よりも現在のベネフィットを優先する現在志向バイアスについてでした。ファイナンスでは、1年後の利子分を割引いて現在の価値と比較してどちらが得か判断するってならいます。でも、1年以内に、くれるって言ってた人がどこかに行ってしまうかもしれないし、少なくてももらえるなら今のうちにもらっとこうみたいな感じですね。
最後までお読みいただき有難うございました。
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