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ミッションとは何か?パーパスとの違いは?〜マーケティング・マネジメント第16版を読む

2022年に邦訳版が発表されたコトラーの「マーケティング・マネジメント」(第16版)を読みながら”気づき”を書いています。

今回は、第2章の企業ミッションの定義についてです。

ミッション(企業使命)と聞くと少し使い古された印象があるかもしれません。

最近は、"パーパス"が流行経営ワードとなっていますね。

パーパスとは何か、については以下にまとめていますので興味ある方は読んでください。

ミッションとは、について「マーケティング・マネジメント」では以下のように定義しています。

ミッションとは、組織の存在理由を明確に、簡潔に、かつ時間が経っても色あせないように示したものである。

そして、”10年から20年の方向性を企業に与えて、ほとんど「不可能な」夢を示したもの”とも言っています。

パーパスは、現在の企業の存在理由でもありますから、「不可能な」ものではなく今すべきことにもつながります。

一方で、ミッションは、ほとんど「不可能な」夢ですからすこしくらい無茶だと思われるくらいがちょうどいいです。

ちょっとクレージーだと思われてもいいからその方向に向かって一歩一歩進んでいこうとするためにあるものがミッションで、そして、そのミッションに辿り着くために自分たちの姿勢、日々取り組むべきことがパーパスということなります。

そのように考えるとパーパスとミッションが両輪のように重要な関係となってくることが明確になってくると思います。

優れたミッションステートメントの5つの条件をあげています。

1 限られた特定の目標に焦点をあてている
2 企業の大きな方針や価値観を強調している
3 企業が担うべき主要な市場を定義している
4 長期的な視点を持っている
5 できる限り短く、記憶に残り、意味のあるものとなっている

自社のミッションがやたら絵に描いた餅で社員に腹落ちしてないな、って感じた時はパーパスを考える。一方で、現事業においてうまくいっているんだけど企業の成長の指針がぼやけているって感じたら自社のミッションを再定義する。このように考えるのがいいでしょう。

ミッションにもパーパスにも言えることですが、一度、作ったら終わりではありません。ミッションやパーパスは社員と議論を通して磨き上げていきましょう。

ただし、ミッションやパーパスは社員の総論で作り上げるものではありません。経営者、リーダーが責任を持って作り上げるものです。この辺りについては、また、次の機会に書きたいと思います。

最後までお読みいただき有難うございます。


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