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楽しい「仕掛け」で顧客を惹きつけろ!-行動経済学の理解と実践9

回転ずしチェーン「くら寿司」のビッくらぽんは、お皿5枚単位でガチャガチャができるサービスです。人気アニメのコラボの際には売上アップにも寄与しているそうです。

家族くら寿司を利用して、全員で18皿で満腹なのにガチャガチャのためにあと2皿頑張って食べたなんていう経験をしたことのある人もいるのではないでしょうか?

ナッジ理論における「仕掛け」とは、「ユーザーがついついやってしまいたくなるひと工夫を加えて行動を促す方法のこと」をいいます。

「仕掛け」でもっとも有名な例は、男子トイレの便器に書かれたハエの絵です。ドイツでトイレをきれいに使ってもらうために的となるハエを描いたものです。

ゲーミフィケーションとは、ゲームとは関係のない商品・サービスにゲーム要素を加えることで顧客に楽しんでもらうことでロイヤルティの向上を図ることですが、これも「仕掛け」です。

「仕掛け」において、成功のポイントは3つあるとされています。それは、
1 娯楽性=おもしろい
2 没頭性=夢中でできる
3 倫理観=正しいこと
上記の1,2は楽しいかどうかですが、飽きることなく自然とやってしまうような「仕掛け」であることが重要です。

「便器のハエの絵」の発想も倫理観に基づきます。それをすることによって公衆衛生=社会に貢献できると実感できると顧客は喜んで取り組んでくれます。
ビジネス上ではリサイクルや分別廃棄に協力するとポイントが付与するなど検討してみるとよいでしょう。

「仕掛け」でお客様の心を掴んでいる例は数多くあります。会員アプリやポイントカード、マイレージなどで遊び要素を組み合わせて顧客を楽しませています。

注意点:ひと工夫が顧客のひと手間なっていないか?

前述の通り、アプリ会員のスタンプカードやチェックイン機能といったゲーム要素を加えているものが増えています。収集意欲を誘って楽しい機能となっていますが、逆にアプリの操作が増えることで飽きられるケースも出ているようです。顧客に手間を感じさせないような「仕掛け」作りが重要となってきます。

まとめ

顧客が楽しんで思わずやりたくなる「仕掛け」について説明しました。遊び心で顧客を惹きつけるにはどんな「仕掛け」が有効か、ぜひ検討してみてください、

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