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PPR(プレパフォーマンスルーティン)とそのビジネスへの活用法について

ラグビーワールドカップフランス大会は、日本代表の結果は残念でしたが今回もワクワクする試合を魅せてくれたと思います。

中でもキッカーの松田力也選手は、非常に正確なプレースキックで得点を重ねて話題になりました。

本番前は少し調子悪かったそうですが、ルーティンを右肩が下がらないように肘を直角に曲げるように変えたことが奏功したようです。

こういう話になると必ずと言ってもいいくらい思いだすがの五郎丸ポーズですよね。

野球ですとイチローのルーティンも有名ですし、バスケットボールのマイケル・ジョーダンもフリースローの際に細かな一定の動作をルーティンとして取り入れていました。

アスリートが、練習通りの成果を出すための精神状態を保つためにおこなう動作のことをプレパフォーマンスルーティン(以下、PPR)といいます。

では、PPRをどのように取り入れればいいのか、そして、ビジネスでも応用できないのか考えてみたいと思います。

PPRの導入について、スポーツ心理学者のR.N.シンガーは5段階のアプローチを提唱しています。

「スポーツ心理学」山田憲政より引用

まず、①ポジティブに考えることの準備段階です。次に、②行動を感じるイメージ段階へと続きますが、イメージ段階がうまくいくように①と②を往復させて精神状態を整えます。

③注意の外的焦点化はPPRを行うことで邪念を振り払い集中段階に入ることを指します。

そして、④結果を考えずただ行動のみを行う実行段階⑤次に生かすための評価段階へと進むことになります。

注意の外的焦点化とは、たとえば、ペナルティキックであれば実際に行動を起こす足やボールの接触面ではなく、それ以外の個所に焦点を当てます。そうすることで運動動作に変な力みなどがかからないようになるのです。

ゴルフする人ならわかると思うのですが、パターの時、集中してずーっとボールの接触面だけ睨みつけていると体に変な力みが生じてしまい失敗するなんて経験したことあるのではないでしょうか。

つまり、リラックスしつつ集中するために他の点に意識を集中させることが注意の外的焦点化なのです。

ビジネスでの応用は?

プレゼンテーションを行う際などにはPPRを取り入れることは有用だと思います。

いつもと違う環境、どういう人が集まっているのかわからない場面など不安になりそうな時のために行動を起こす手前のところに自分のルーティンを作ってみましょう。

営業のセールストークでもPPRは有効でしょう。セールスの場面では相手との距離を縮めるための出だしが肝心です。自分のキャラや相手のキャラに合わせたアイスブレークの小ネタをチームで考えてみましょう。

参考文献はこちらです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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