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第1回 そもそもマーケティングって何?

はじめに

こんにちは。Noteをはじめて9か月ほど過ぎたのですが、一回立ち止まって「自分がアウトプットとして残したいものってなにかなぁ?」、考えることがありました。これまでは、経営書を読んでの内容の紹介と書評やエコノミスト誌を読みながら新しい英語フレーズを拾ったり記事の紹介をしてきました。それはそれで自分としてもアウトプットすることで学べる部分が大きくまた少しの方でも目をとめてもらえるならうれしかったので9か月続けることができました。でも、もうちょっと読んでもらった人が良かったと思ってもらえるようにするにはまだまだレベルアップさせないといけないと思っています。そこで、いろいろ考えて、原点回帰という訳ではないですがマーケティングの基本を自分の言葉で表してみようかなと思いいたりました。マーケの教科書の目次に沿ったような流れになると思いますができるだけ簡潔に書き続けてみたいと思います。今日からその第1回です。

マーケティングとはセリングを不要にすること

有名なドラッカーの言葉です。セリングとは売込みのことです。昔でいうところの押し売りです。スーパーで店員さんがセール品を声を張り上げて呼び込んでいるのもセリングの一種です。こういうセールスのための活動をしなくても、顧客が製品/サービスのことを良く知っていて自分から「欲しい!」って思って買いに来てくれる状態を作ることがマーケティングです。

顧客志向とは

マーケティングでは顧客志向を持つことが重要です。顧客志向とは、顧客が求めているものが何かに基づいて、製品/サービスを提供することです。顧客志向の対極になるものが製品志向です。製品志向とは、良いものを如何にたくさん、そして、安く提供することに重点を置いています。大量生産、大量消費の時代では、製品志向でもよかったのです。モノがあふれれている現代では、顧客のニーズを理解せずに、ただ技術的に優れているだけであったり、ただ安いだけの商品は顧客のハートには刺さりません。

もう一つのかたちとして製品の品質にとことんこだわったものはどうでしょう?製品志向を極めたもの、例えば職人が手をかけて作り込んだ商品。特定の人にとってはかけがえのない価値が生むことがあります。先日、テレビ番組の「情熱大陸」でランタン作り職人の方が出ていました。このランタンは一般の人には高すぎて手が出ないかもしれません。それでも、予約5年待ちの人気だそうです。これは、キャンプで休日の至福な時間を過ごしたいと思っている人たちにとっては、とても価値のある製品ということになります。製品作りを極めることでランタンが灯す光にストーリーが生まれているのです。ランタン職人の思いとキャンプ好きの消費者のニーズが完全にマッチといえるでしょう。モノあまりだからこそ、日常のありふれたもので贅沢をしたい。そして、SNSでちょっと写真を載せてストーリーを友人に語りたい。そんなニーズを掴むことできればプレミアムの価格で販売することが可能になります。では、ニーズとは一体なんでしょうか?

ニーズとは?

ニーズとは、顧客が充足感を感じていない状態のことです。特定の商品に対して、「アレが欲しい」と思っている場合は、欲求(Wants)になります。ただ、その商品が本当に消費者に充足感を与えているとは言えません。ニーズが満たされていない状態のことをアンメットニーズといいます。

私たちが自分自身で気づいていないニーズのことを「インサイト」と呼びます。このインサイトを見つけるためにマーケターは多大な労力を割きます。消費者インタビューなどの市場調査、ビッグデータの解析など、に労力を惜しみません。アップルのスティーブ・ジョブス氏は、顧客が自分自身のニーズに気づいていないのに消費者インタビューをしてもインサイトなどわかるわけがないと否定していたのは有名な話です。

顧客志向をより発展させたデザイン思考が注目されています。デザイン思考は、消費者の行動に共感し課題を見つけだしイノベーティブな製品を創出しようとするものです。私は、デザイン思考はニーズなのかウォンツなのか、製品志向なのか、顧客志向なのかという従来の切り口を超越したものだと思います。顧客を知り、技術を知り、製品・サービスのストーリー全体をデザインすることが求められています。

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