陶芸家・今西泰赳さんの作品撮影ディレクションを担当しました - 九谷焼と使用価値の話
久しぶりの更新となってしまいました。あっという間の夏は過ぎ去り、すっかり秋らしい季節になりましたね。『noteを更新しないと、更新しないと、、』と思いながら、気がつくと3ヶ月が経ってしまっていました。
この3ヶ月間、何をしていたかというと、、、
① 来年の開業を目指しているお店の創業計画作りが佳境を迎えていた
② 石川県九谷窯元工業協同組合の新商品開発PJも無事採択され、スタート
③ 産地のある製陶所のリブランディングPJも無事採択され、スタート
④ 今年も開催されるKUTANism(クタニズム)の委託業務もスタート
⑤ 7月・9月の怒涛の4連休、『九九谷展』が大ヒット、その他諸々・・・
と、孫の手も借りたいくらいの濃い毎日を過ごしておりました。本当はCERABO KUTANIの開業以来の大ヒットを迎えた『九九谷展』についても紹介しようと思っていたのに、、力及ばずに今日を迎えてしまいました。
今回は最近に担当させていただいたお仕事の紹介と共に、個人として考えていることについても触れていきたいと思います。
陶芸家・今西泰赳さんのウェブショップ用作品撮影にて、制作ディレクションを担当しました
CERABO KUTANIにて今年2月に企画した展示『KUTANISCAPEs - 九谷の視界』にもご参加いただいた、陶芸家・今西泰赳さんのウェブショップ用作品撮影にて、制作ディレクションを担当しました。
確か今年の6月下旬、私の出身地である千葉県柏市にて有名な二郎インスパイア系のラーメン店「角ふじ」が金沢にもあることを知り、筑波大学・大学院時代に行ったことのある今西さんと私で一緒に食べにいき、直近のお仕事の話などしながら太麺を啜った後ぐらいだったかと思います。
『今度、作品販売用のウェブショップをリニューアルしたいって考えてるんやけど、緒方くんちょっと力貸してもらえる?』
急に今西さんから電話が入り、『出来ることなら、なんでも!』と即答したのをきっかけに、担当させていただくことになりました。
・・・とは言いながらも、趣味でカメラはやっているものの、私はプロのカメラマンでもなければ、プロのフードコーディネーターでもありません。
なので、前職の「HATCHi 金沢 by THE SHARE HOTELS」時代にお世話になった以来、昨年はKUTANism(クタニズム)でもご一緒させていただいた、フードコーディネーターの山本理世さん(@rise_rice)、
共通の知人からオススメのカメラマンとしてご紹介いただいた、フォトグラファーのコマさん(@coma212)にお声がけさせていただき、
金沢でゲストハウスと(私が行きつけの)お寿司屋さんを経営されている、グッドネイバーズ・吉岡拓也さんの一棟貸しの宿「SAKON UKON」をお借りして撮影させていただきました。
今西泰赳さんの作品が素晴らしいことは言わずもがなでありますが、
山本理世さんのフードコーディネーションがとにかくもう素敵で、更には撮影されたコマさんの、作品の魅力の細部にまで焦点を当てる熱量が重なって、とても素敵な作品写真に仕上げることができました。
伝統工芸における、使用価値を伝えることの大切さ
私のお店づくりにも通づる話なのですが、九谷焼をはじめとする伝統工芸の作品や、いわゆる”美術工芸”と言われるものほど、その作品の使用価値を伝えることが大切になると考えています。
産地でよく九谷焼作家の方から聞く言葉で、こんな言葉があります。
作品を買ってもらえるのはありがたいけど、なかなか使ってもらえない。大事に桐箱にしまったり、お家で飾ったりするのも良いけど、本当は使ってもらいたい。
頑張ってお金を貯めて購入した、九谷焼の素敵な作品たち。大事に大事に、保管したり飾っておきたい気持ちも、(僕もコレクターの一人なので)胸が痛いほどわかりますが、、
それでも!リノベーション建築が最近では流行っているように、大事に使う人の手に馴染むことで見えてくる価値もあるはずですし、沢山の人に使ってもらえる焼き物になってほしいなぁと個人的にも思います。
伝統工芸・九谷焼の、使用価値を伝える。
その価値を伝え、知ってもらうためには、新しくお店を作る必要があると思って、私はお店を開きたいと考えています。
陶芸家・今西泰赳さんの素敵な作品の数々も、このウェブサイトを通じて、沢山の使い手に届きますように。引き続き産地の裏方の一人として、バックアップしていきたいと思います!
▼ 今西泰赳/Hirotake Imanishi CLAY Works
https://shop.hirotakeimanishi.com/
ここまで記事を読んでいただき、ありがとうございます☺️ 皆様にいただいたサポートは九谷焼のつくり手のお手伝いに使わせていただきます。