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春ねむり 春火燎原ツアーファイナル@リキッドルーム 2023.7.1

今日は恵比寿リキッドルーム。春ねむりの春火燎原ツアーファイナルです。昨年10月から北米、アジア、UKと回り東京でラスト。

特別ゲストとして神聖かまってちゃんが最初に登場。17時の開演予定を15分ほど回ってのスタート。神聖かまってちゃんを見るのは2回目、以前は大森靖子の対バンで出ていました。前回観た時はナゴムっぽいというか、「あの頃のインディーズ」感があり、ロックバンド然としたイメージだったんですが今回改めて見るとだいぶ音楽性が変わっていました。基本的にシューゲイズで、エフェクターを使った空間系の音。ライブの半分ぐらいはギターレスでシンセの音が強め、DEVOみたい…は流石に古いので、P-Modelとかポリシクスとかの流れを感じました。そこにシューゲイズ的な音響、そして甲高い声によるメロディが入る。この声のメロディがけっこう神々しくて、アトモスフェリックブラックメタル(Deafheavenとか)から暴虐性を希薄化したような雰囲気。あるいはシガーロスをもっとロック寄りにした音像というか。面白い変化を遂げていました。一定期間ごとに音像を変えるバンドなのかな。昔から名前は知っているけれど音楽性をあまり知らないんですよね。今日のライブは「いいメロディだなぁ」と思う曲が多かったです。最近のライブ映像を見るとやっぱりギターバンド感があるので、今日のライブは特殊なセットリストだろうか。春ねむりはバンド編成ではない(打ち込み主体)ので合わせたのかもしれません。今日のセトリが分からないので最近のライブ映像。

あと、独特の甲高いボーカルはピッチシフター(音程を変えるエフェクター)をボーカルにかけて作っているんですね。音響のセンスが高い。長年やっているだけあって音楽性もバラエティに富んでいるし煽り方も上手い。でも、メンバーを観ると本来ドラマーが女性のはずなのに今日は不在。女性ベースと男性ドラマーでした。今日だけのサポートメンバーだったのでしょう(※公式Twitterでお知らせがありました)。

1時間弱のライブが終わり転換。30分の転換を経て18時半過ぎに春ねむりがスタート。今日の様子はYouTubeで配信もされていたようです(すでに配信終了)。

舞台はいつものシンプルなマニピュレーター+春ねむりの2名体制に加えてゲストで生ドラム。後、PAというかミキシングの卓みたいなものがステージ左に設置されています。客席は後ろの方まで埋まっている。春ねむりって海外での知名度の割に集客が弱いというか、昨年行った吉祥寺のライブイベントとかだとほとんどお客さんがいなくて海外ライブ映像との温度差を感じていたのですが今回はようやく海外と同じような大勢の観客がいる光景。

ただ、ちょっと違和感があったのが意外と客層に年配の男性が多かったこと。僕が前の方にいたからかもしれませんが、もっと若い女性が多いかと思っていた。どういう客層なんだろう。

なお、ライブが終わった後、帰り道に客層を改めて確認したらすごく雑多でした。海外から来たと思われる異国の人もいたし、チケット代タダ(18歳以下フリーライブだった)だから来れたと思われる子供たちもいたし、前の方に壮年男性が詰まっていただけっぽい。多分、チケットも場所も取り慣れてるからでしょう。今までリキッドみたいな大箱で春ねむりの観客が集まったところを見たことがなかったから「ああ、こういうファン層なんだな」というのが改めて可視化されたというか。一言で言うと雑多。考えてみるとアーティストが成長していく、集客力が上がっていく過程で「ファン層のイメージ」というか、「こういう層がファンだよね」というのが固まっていく気もします。それができあがりつつあるタイミングなんだろうな。

そんなことを考えながらライブを観ていたら、途中で出てきたのがこの曲。

ここからの迫真のステージでライブ会場を一気に支配していく。それまでは広いステージに多少の緊張が見られたというか、観客もそれぞれ少し違うベクトルを向いていたのが会場全体を春ねむりが支配します。ここで僕の没頭度が一気に上がった。そうだ、この感覚が欲しくて春ねむりのライブに来ているんだよなぁと再認識。このままライブの終盤まで駆け抜けます。

ライブ本編が「生きる」で終了。一度幕が降ります。アンコールで幕が開いたらなんとバンド編成。初のバンド編成です。次回の音源はバンド編成でリリースするとのこと。「やっぱりこれぐらいの広さのステージになるとバンドサウンドの方がビジュアル的にも音的にも迫力ありそうだなぁ」と思っていたらなんとバンドもあるという豪華仕様。

バンドサウンドは新鮮でした。次の音源に期待。

なお、バンド編がアンコールなのかと思っていたらMCで「アンコールはありません! 次で最後の曲です!」と言っていて「あれ? これがアンコールじゃないの」と思ったり。幕まで閉めたのにアンコール扱いじゃなかったのはちょっと笑えました。謎。

今日のセトリ
北米ツアーの寄せ書き

それでは良いミュージックライフを。


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