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白白庵店舗営業休止と今後の対応について

白白庵公式媒体では既に周知済みではありますが改めて。
コロナウイルス禍に伴うリスクを鑑みて白白庵はその収束まで店舗営業を休止することを決定しました。詳しくは弊社代表石橋の声明をご覧ください。

この決定は昨日3月29日(日)の夕方、社内会議(といっても代表含めて4人の小さな組織ですが)にて決定しました。
もちろん、こんな決断をするきっかけは新型コロナではありますが、決して消極的な判断ではありません。
かねてよりECストアの必要性を感じており、やろうやろうと言いながらもスタートできずにいました。
白白庵がやるからには単なる通販サイトってだけじゃ無意味ですし、そもそも店舗運営との棲み分けもどうするか、オペレーションは?とやらない理由を挙げればキリがないほどに。
何かをしない理由、はどんな事に対しても山積みにできます。
でもやる理由は至ってシンプルで「やるべき事だから」そして「やりたいから」に集約されると思います。
コロナによるこの情勢変化がそれを後押ししてくれた形です。
店舗を開け続ける事もリスク、舵取りを大きく変えるのもリスクであるならんば、より積極的かつ面白そうな方にベットするべきです。

などと楽に書いていますが、この決断をするにあたり、僕ですらこの現場機能、白白庵をハブにしたコミュニティに一旦区切りをもたらす事には恐怖と不安に襲われました。
その価値を誰よりも大切に思うボスにとっては、計り知れないほどの苦痛があります。(何より会社としての収入源をしばらく失う訳ですし。)

そのリスクを取ってでも、親愛なる作家の皆様、白白庵を大切に思うお客様たち、そして我々スタッフの未来を作るために腹を決めてくれたのですから、大いに乗って全力を尽くすほかないです。
それ以上に僕はこの試みにワクワクしちゃってるのですが。
なのでどうか皆様お楽しみにお待ちください。
きっと素晴らしいオンラインギャラリーが出来上がって、コロナが収束する頃にはそれも盛り上がっていて、店舗機能を復活させる頃には大騒ぎとなっている事でしょう。そうなるためにも僕らは頑張りますし、皆さん元気でいてください。

この決断が先行き不透明なこの世界に於いて、希望の一つとなれますように。そしてポストコロナの世界に於けるギャラリーの在るべき姿となりますように。

それにしてもリニューアル1周年をこんな形で迎えるとは思いませんでした。
ちなみに店舗休業の可能性については3月28日(土)の時点で濃厚、休業が確定したら公開しようと思って準備していた文章が下記です。
この時点では結構ナーバスにスピってます。


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本日令和2年3月30日で白白庵はリニューアル1周年を迎えます。
現在開催中の「春爛漫 百花繚乱茶会」、藤本絢子個展「紅爐一点雪」はアニバーサリーを祝う特別展示として、新たな一年を祝い、春の訪れを歓び、皆様への感謝をお伝えし、そして更なる飛躍を願う企画展でした。

「開催中」と書きながら既に過去形となってしまうのは、言うまでもなく新型コロナウイルスの流行を少しでも防ぐため、白白庵は暫し休廊するという選択肢を取ったからです。

現状を鑑みれば他に選択肢はなく、残念であるという言葉以外にこの気持ちを表現する語彙が見つかりません。企画者であるオーナー兼ディレクターの石橋圭吾の気持ちを思うに「断腸の思い」がこれほどまでに当てはまることも無いでしょう。さらには出展作家の皆さん、この会期を心待ちにされていた多くの方々、考えれば考えるほど重い、重い決断です。
しかし、これ以外に選択肢は存在しません。
今は事態の収束を最優先事項とし、全世界が協力体制を敷き、少しでもウイルスの蔓延を遅らせる事が、人類の全ての営みに取って重要なことです。
理屈では間違いなくそれが正しいのです。

理屈は正しくとも、それでも人間には気持ちがあります。
抑えきれない感情があります。
この世界に於いて自らの役割や存在意義を定めるのが「仕事」ならば、今はまさに宙に放り出されたような気分です。
現実的には、作家も我々も収入を失います。不安と居場所を失ったような空虚さです。

と、ここまで書きながらでもその空虚さは、今まで「場」に縛られていたが故に感じているのでは無いか、とも思います。今思いました。
思えばこの数年、家業を手伝い、白白庵に入社してから僕は現場に縛られて仕事をしてきました。
もしかしたらこの感覚はバンドをやってライブハウス界隈をうろついていた頃からそうだったのかもしれません。
僕は「現場」というものが好きです。
人が何かと出会って、刹那に訪れるトキメキやきらめき、その瞬間に存在するグルーヴはとんでもなく美しい。
その瞬間に立ち会う事が嬉しくて、百貨店やら様々なイベントスペースやらで企画・設営・販売・撤収までノンストップでやってみたり、白白庵に入社してからも休みそっちのけで現場に立ち続けたように思います。
現場で起こるミラクルが好きであると同時に、それに頼りすぎていたのでは無いか、と感じます。

リニューアル1周年のタイミングで「このような状況下」というのは箱がこれだけ凄いんだから、自分の意識もアップデートしろよ、というサインかもしれません。
スピッてるわけじゃないのですが、人生にはそういう局面がちょくちょくやってきます。
だからこれは、現場に頼らずとも「作品」とその出会いを生み出すための機会なんでしょうし、意識を現場愛とそれとで両立できるようにするための天啓かと思います。
実務的にはECサイト作ろうか、という話はしばらく前から社内では立ち上がっていましたが、どうも僕の中で現場中心主義が抜けきらず、「場」があってこそのECみたいな位置付けか発想が脱却できずにいます。
やはりECはEC独自の「場」であって、どちらかがどちらかを引き立てる、というような発想ではなく、どちらもが各々に自立して世界観があり、それが白白庵という思想で統一されてどちらもがイノベートされてく、みたいなのが理想だな、と感じます。

休廊のお知らせのはずが、どう読んでもスピッてる奴の戯言になってしまったみたいです。今がチャンスですよ宗教関係の皆様。レッツスピリチュアル。

とにかく白白庵は暫し休廊です。
政府行政の方針に従い、状況が改善され次第、再開を目論んでいます。
お楽しみにお待ちください。
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この時点からだいぶ斜め上の方向に飛んだわけです。
一昨日夜と今日では全く気分が違います。
このスピード感と決断力たるや。
こんな調子だと店舗機能復活の際には、ギャラリーとして未だ見ぬ地点までたどり着いてしまうかもしれません。
まずはオンラインギャラリー開設をお待ちください。
4月末にはオンラインで会いましょう。
(とは言っても完全予約制とはなりますが、店舗に遊びに来て頂ける事もお忘れなく)

そして店舗機能完全復活の際にはワイワイやりましょう。
それまで皆さんお気をつけてお過ごしください。
オンラインでもオフラインでも、皆様との交わりがさらに発展する事を祈って。

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