
織姫と彦星は上流に行けばいつでも会えるのか?
7月7日、七夕ですね。
七夕といえば、織姫と彦星が神様を怒らせて天の川の両側に引き離され、7月7日だけ会うことができるというエピソード。皆さん聞いたことあるでしょう。
7月7日だけ会える。実に悲しいものです。毎日会えないものでしょうか?
しかし、2人の間には天の川が邪魔をしています。これでは会えません。
しかし織姫と彦星はふと思いつきます。
「川のスタート地点、つまり最上流まで行けば、分断されることなく会えるんじゃね?」
2人の冒険のスタートです。
天の川ってなんだ?
天の川のスタート地点がどうなっているか、考えたことあるでしょうか?
そもそも天の川って何なのか説明できますか?
天の川は、宇宙に明るい領域が存在しているわけではありません。実は、膨大な数の恒星が集まっていて、我々には明るい帯のように見えているのです。
恒星というのは、太陽や、普段夜空に光り輝いている星たちと同じです。ただし、地球から遠く離れた星たちが集合している状況なので、くっきりと見えるというよりは、明るい雲があるような、そんな風に見えています。
ちなみに天の川が無数の星の集まりであることを望遠鏡を使って初めて観測したのは、あのガリレオだそうです。さすが。
星が大量に存在している領域があるのは、たまたまではありません。銀河の形に秘密があります。
私たちが暮らしている太陽系は、沢山の星が集合している銀河の一部分です。
この写真のような、渦を巻いている円盤状の銀河をみたことがある人も多いのではないでしょうか?
太陽系のある銀河もこのような円盤になっていて、夜空に見える星々はこの銀河の中の星たちです。
勘の良い人はもう気づいたと思いますが、この地球から見える星の数は、銀河のどの方向を見るかで大きく変わります。
円盤に垂直な方向には星が少なく、円盤に沿った方向には星がたくさんあります。
この星がたくさんある方向が天の川として見えるわけです。
そして太陽系は銀河の中心ではありませんが、端っこでもないため、ぐるっと360度天の川が存在することになります。
つまり、織姫と彦星はいくら上流に行っても源流には到達できないのでした。いつかは元の場所に戻ってきてしまうんですね。残念。
ちなみにさそり座やいて座の方向が天の川が最も濃く見えるそうです。この方向は銀河の中心方向になるからだそうですよ。
僕らがいる銀河の名前は「天の川銀河」です。この話を知ってると納得ですよね。
素敵な七夕の夜を
天の川が綺麗に見える場所に行って天体観測したいですね〜
天の川や銀河、宇宙についてもっと知りたくなった人、色々な本が出ていると思うので探してみてくださいね〜!
サイモンシンの『宇宙創成』とかおススメ!
それではこの辺で!
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