大学に合格した君へ
大学に合格し、この春からめでたく大学生になる皆さん、
合格おめでとうございます!
毎日勉強勉強の辛い日々を乗り越え、よく頑張りました。これからの楽しい楽しいキャンパスライフに心を躍らせていることでしょう。
優秀な同期や先輩に囲まれ、楽しいサークル活動もしながら、学びたかった学問を世界のトップクラスの教授から学べる。こんな素晴らしいことはないでしょう。好きだった学問を追求し、毎日楽しく勉強するんだ。
そう思っていた日が僕にもありました。
この記事は、僕のような失敗を皆さんにもしてほしくないという想いから書いたものです。
※この記事の内容は、一般に考えられていることと、私が個人的に思っていたことが書かれていますが、特定の人物を揶揄したり非難したりする意図はありません。
大学で学ぶ内容は難しい
大学で学ぶ内容は難しい。そんなの当たり前だ。高校までのレベルとは一線を画すことは覚悟の上だった。でも、その想像を超えてきた。
これはなに?一体何をやっているの?
僕は絶望した。教授が言っていることの意味が分からない。配られた演習問題の解き方がさっぱりわからない。これは一体なんのためにやっているの?なんでこんなことを考えるの?僕はパニックだった。
あれだけ好きだった数学や物理に急に嫌われたかのような感覚だった。
大学で学ぶ数学や物理は、高校までと比べるとより厳密でより抽象的になっている。誰にも文句をつけられないように強固な理論を組み立て、そして理論の適用範囲がより広くなるように抽象的につくられる。そうして完成された理論は、そんなことを知らない学生にやさしいはずがない。
でも、理由はそれだけではなかった。
大学の講義は分かりにくい
大学で受けた授業は高校で受けていたものと比べるとわかりにくいことが多かった。高校のときよりも難しい内容なのに、わかりやすく教えてくれる先生は多くなかった。
黒板に向かって数式を書きながら小さい声で授業する先生や、教科書の内容をそのまま板書する先生、明らかに前提知識を無視して行われる授業。
教科書は厳密に書かれていてすんなり理解できるようなものでもなく、おまけに演習問題の解答は書かれていない。解答のページを見にいったら「略」と書いてあって何度キレそうになったことか。何が略だよふざけ(略)
僕は大学に失望していた。
好きなことが楽しく学べると思っていたけどそうではなかった。僕はそのように落胆していたが、後々この理由がわかってきた。
大学の先生というのは、研究のプロであり、授業のプロではない。
だから、講義が分かりにくい先生がいても何も不思議ではないし、むしろ研究のプロなのに授業までうまい先生はものすごい才能だと思う。もちろんそういう先生も大学にいる。
この事実に気づくのに僕は半年かかったが、中には気づかずに数学や物理を嫌いになってしまう人もいるみたいだ。
気づいてからというもの、僕は勉強がすごく楽しくなった。では大学ではどうやって学べばよいのか。
基本は自分で学べ
大学では基本的に自分で読みたい本を選び、勉強すればよい。先生に指定された教科書を買わなくてはいけない理由はない。自分に合った教科書や参考書を自分で探し出し、それを読む。
高校までのような、先生に教えられたことを理解して勉強するというやり方からも卒業しなくてはならない。自分で勉強する。わからないことがあれば、同期と議論したり、先生に質問しに行けばよい。友達と勉強会をやるという手もある。
今思えば大学の先生はとても忙しかったはずだけど、僕が「わからないことがあります」と質問に行くと親切に答えてくれる先生もとても多かった。これには感謝の気持ちしかない。
そして大事なことだけど、一冊の本ですべて理解できることなんてなかなかない。何冊も買って読んで苦しんで理解する。それが大学での学問の勉強の仕方だと僕は思っている。400ページを超える分厚い教科書を3回繰り返し読んだことだってある。
大学での勉強ってそういうものなのか、と思ってくれれば僕みたいに面食らうこともないだろう。心構えとして認識しておいてほしい。
大学での勉強は自分次第、自由なのだ。
大学生は自由だ
大学生というのはおそらく人生で最も自由だ。勉強するのも遊ぶのもバイトするのも自分次第だ。時間の使い方は自分で全て決められる。これ以上ないほどの自由だ。大学の授業に出なくても誰にも怒られない。単位を落として留年しても怒るのは親くらいだ。
自由だからこそ何をするかが重要になってくる。別にYouTuberになったってかまわない。ただひたすら勉強したっていい。遊びまくってもいい。
ぼくが言えることはただ一つ、この自由を最大限活かすべきだ。
「あなたが学生時代最も力を入れたことは何ですか?」
「あなたが学生時代成し遂げたことは何ですか?」
就活のエントリーシートや面接で聞かれる定番の質問だ。今も就活の時期だが、この質問になんと答えればいいのか困っている就活生もきっと多くいるはずだ。
数年後にこれらの質問にいくつの答えが用意できるか。
別に就活のために学生生活を送れと言っているわけではない。でも、大学を卒業するときに、「これを私は頑張った」「これができるようになった」と胸を張って言えるようになってほしい。
大学の授業を分かりやすく
本を選んで自分で学べと言ったが、現在ではそれを助ける多くの教材がネットにある。ぼくらも大学レベルの数学や物理の分かりやすい授業をYouTubeにアップするという活動をしている。
予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」というチャンネルでは、上述したような大学の数学や物理に挫折してしまう大学生を一人でも救いたいという気持ちでやっている。
僕は編集担当だけど、たくみさんと日々頑張ってます。
楽しく数学や物理を学ぼう!
ホームページではおすすめの参考書も紹介しているからきっと役に立つはず!ぜひともチェックしてみてほしい。
追記(2021/3/10)
ヨビノリですでに上がっている基礎講義は以下の記事にまとめています。ぜひ予習に活用してね。
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