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試験対策の本質④ 最後まで諦めない!

 司法試験に合格した年、1月中旬から5月中旬の本試験まで、5日間を除いて、家から外出することは毎週近所の郵便局に予備校の答練の解答を提出するだけで、あとは食事・睡眠時間以外をほぼすべて勉強にあてるという日々(約4ヵ月)を過ごしていました。その間、8科目という科目の多さ、なかなか時間内に答案書ききれないことの焦りから「やばいかもしれない」という不安が常に付きまとっていました。また、本試験当日も、民法で「終わった・・・。また来年ここにくるかもしれない」という思いが頭をよぎりました。
 しかし、「あきらめる」ということは準備段階でも本番でもしませんでした。それは大学4年のときの旧司法試験の初受験での苦い経験があるからです。初めて受けた択一試験の民法では、6点(20点満点)しかとれませんでした。その最大の原因は、民法を解いているときにあきらめてしまったことにあります。当時は、3時間30分で憲法・民法・刑法を一気に解くというもの。僕は、複雑な事務処理が問われ、時間のかかる刑法から解きました。ところが、これが超難しい。2時間近くかかっても15問くらい解くのがやっとでした。これ以上刑法ばかりにかかってはいられないと民法にとりかかりましたが、こちらも難しく、早々に「今年は無理だ」と思い、何と試験問題の空白のページに来年の計画を立て始めてしまいました。本試験中に(しかも就職活動をしてない大学4年の5月に、1年に1回の試験を)あきらめてしまったのです。返ってきた結果を見て愕然としました。刑法は12点(20点満点)でA判定。合格点は42点なので、もしあきらめないで解き続けていたら、あと1時間40分はあるので、合格点ギリギリはとれたかもしれない・・・。これ以降、試験の準備や本番であきらめることは、一番愚かな行為だと思い、公務員試験も、政策秘書の試験も、司法試験も「あきらめないこと」を第一に取り組んできました。
 つらい場面に出くわすと、たとえそれが本番でも逃げ出したくなります。本番だからあきらめないということはありません。準備の段階ならなおさらです。でも逃げない。どうかやりぬく覚悟を決めて下さい。覚悟を決められないなら、時間は有限かつ貴重な財産ですから、別の道に進まれた方がいいとも思います。その覚悟が決められたときにまた戻ってくればいいだけのことです。
逃げずに、またあきらめずに取り組んでも答練や模試、(そして想像したくないですが、本試験で)思うような結果を出せないということもあると思います。でも、可処分時間の限り勉強し、努力した皆さんを責めることのできる人はいません。困難な試験に果敢に挑戦し、決してあきらめない皆さんを僕は応援しています!

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