ソムリエ・ワインエキスパート試験対策その1

 ワインがとっても好きな方(興味がある方)やワインを取り扱う仕事に就かれている方で、今年2021年にソムリエ・ワインエキスパート試験を受験・合格しようと考えている方へ、私が考える試験対策をお伝えします!

まず、早速ですが、次の問題を見てください。

【問題】Napa Valley に含まれる産地を選んでください。
①Alexander Valley
②Stags Leap District
③Dry Creek Valley
④Russian River Valley

 これは本試験レベルの問題です。合格するには正解したいレベルの標準的な問題であり、頻出問題だと思います。もちろん、今の段階で正解される必要は全くありませんのでご安心ください。

 ちなみに正解は、②のStags Leap Districtです。②以外は、Napa Valleyのライバル?(双璧ともいえる)Sonoma Countyに属するワイン生産地です。

 ソムリエ・ワインエキスパート試験では、このような四択の問題をコンピューター画面上で解くことになります。問題数は120問。試験時間は70分です。私が受験対策上、お伝えしたいこと(強調したいこと)は、主に以下の4点です!

紙ベースの試験ではなく(問題用紙が配られ、解答用紙にマークをしていく試験ではなく)、パソコンの画面をみて回答していくタイプの試験であること

⇒普段仕事等でPCを使われている方も、TOEFL等CBT試験を受験されたことがある方は少ないのではないでしょうか。CBTはまだまだ新しいタイプの試験で独特だと私は思いますので、慣れが必要です!

②70分で120問を解く、スピードが求められる試験であること

⇒時間をかけて考えさせる問題はまず出ません。知っているか、知らないか、知識を問う素直な出題がされます。わからない問題には拘泥せず(知らないものは解けませんので時間をかける必要はなく)適当に1つの選択肢を選んで次に行くなど、解き方に戦略(工夫)が必要です。

知識の有無が合否を分ける試験であること

⇒当たり前と思われるかもしれませんが、この試験は、知識量と点数が比例する試験です。考えさせる問題が多い試験では、知識量と点数は必ずしも比例しないのですが、この試験は、「知っているか/知らないか」が点数にダイレクトに反映されます。「語呂合わせで覚えた」「歌で覚えた」など合格者は工夫して知識の定着・整理を図っています。

④ここが私が最も強調したい点で、冒頭に例題をかかげた趣旨なのですが、問題文・選択肢とも、いわゆるカタカナ語ではなく、原語表記がなされることが多いので、これに慣れるため普段の学習から原語表記を意識する必要があります。冒頭の問題も以下のようにカタカナで表記されていれば、取り組みやすいのではないでしょうか。フランスの村名など、フランス語になると、これが顕著になります。

【問題】ナパ・ヴァレーに含まれる産地を選んでください。
①アレキサンダー・ヴァレー
②スタッグス・リープ・ディストリクト
③ドライクリーク・ヴァレー
④ロシアン・リヴァー・ヴァレー

これから、上記の点を個別に詳しく述べていきたいと思います。

また、私は弁護士ですので、ワイン法についても、わかりやすく解説できたらいいなあと考えています。

よろしくお願いいたします!

Q1:ワインスクールに通った方がよいでしょうか 

A1:がんばって時間とお金を捻出して(投資して)通った方がよいと思います(実際に私は約半年間、振替制度を利用しながらほぼ週1のペースで通学しました)。1次試験のCBT(4肢択一)試験の合格を目指すだけなら、独学でも十分だと思います。しかし、テイスティング試験(2次試験以降)を考えると、ワインのプロにテイスティングの方法を基礎から叩き込んでもらった方が早く確実に(しかも自分でテイスティングの練習をするより結果的に安い費用で)合格することができると思います。

 テイスティングはスポーツのようなもので、反復継続が上達のカギと考えます。1次試験に合格してからでは2次試験まで1~2か月ほどしかありません。短期間では、付け焼刃のテクニックということになりかねません。スクールでは半年くらいのカリキュラムでほぼ毎週テイスティングがありますので、じっくり確実にテイスティング能力を高めていくことができます。プロの講師に指導されるので、方向性を間違えるということもなく、日々のワインを飲む際にも、正しい方法で練習を積むことができ、とても有益・効率的だと思います。(ワインスクールの回し者ではありませんし、キックバックももちろんありません。念のため)。

 また、スクールに通うと、仲間ができたり、定期テストがあるので、モチベーションを維持できるなどのメリットもあります。クラスメートの皆さんとは今も交流があり、飲食関係の方が多いので、その方のお店に訪問するなど、日常の交流やワインの楽しみがグッと広がります(ワインエキスパートの方は、飲食業の方、インポーターさん、酒屋さんとつながりができる貴重な機会だと思います。受験を一緒に乗り越えたからこその友人関係は貴重だと思います)。

 継続的なテイスティングの練習が主眼ですので、スクールは通いやすいところがよいと思います。地方在住の方は直接通学ということは難しいと思います。もっとも、ニューノーマルの現在では、WEBで受講できるスクールもありますので、検討されるのも一案かと思います。

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