無題30

【葬儀式編】某葬儀社の一日

こんにちは やすです。


皆様、前回の「通夜式編」はお読みいただいたでしょうか。葬儀業界の仕事を少しでもシェアさせていただくことで、一人でも業界に興味持っていただければと思い記事を投稿しております。引き続き自分の仕事「お葬式」について投稿させていただこうと思います。


私は現在、関西の葬儀社で中間管理職として在籍しております。そこで関西地域の葬儀について説明させていただこうかと思います。

※お葬式は都道府県や地域によって大きく異なります。あくまでご参考程度にお願いします。


お葬式には大きく分けて「通夜式」「葬儀式」があります。今回はその中の「葬儀式」についてご説明させていただきます。※通夜式編も公開中です。よろしければどうぞご覧下さい。


1. 葬儀式とは

葬儀式は故人様を供養し旅立ちの後押しを行う儀式です。寺院様のお経と一緒に集まった方々で供養します。告別式とも言われますが、告別式は別れの時間という意味づけとなりますので葬儀式と告別式は別のものとなります。


通常のお葬式では

【葬儀式】故人様を供養するために執り行われるもの

⇒寺院様のお経 ・遺族挨拶 ・弔電披露etc

【告別式】故人様と遺族・会葬者が最後のお別れを行う時間

⇒お別れ献花  ・献奏 ・会葬者による出し物etc

という分け方になります。


2. 葬儀式の葬儀社の一日


葬儀式当日の業務の流れはこのような感じです。


【葬儀社の一日】葬儀式編

08:30 出勤・朝礼 配置確認

⇒出勤後、自分の配置と持ち場を確認します


09:00 遺族様との打ち合わせ

⇒遺族様と打ち合わせをします。このときの打ち合わせは弔電の確認であったり、遺族代表の挨拶を誰が務めるか等葬儀式に向けての打ち合わせです。


10:00 館内対応

⇒館内にたくさんの会葬者が来られます。通夜式と同様にお客様に不備がなくゆっくり偲んでいただけるよう対応致します。


11:00 葬儀式開式

⇒寺院様によりお経をあげていただきます。その後、遺族様の挨拶・お別れ献花という順番で進行していきます。地域によっては式の最後に繰り上げ初七日を行う場合もあります。

※繰り上げ初七日とは・・・49日法要までに7日毎に7回の法要を行います。これは故人の霊が1週間ずつ修行を行うからです。その最初の法要を葬儀の時に行うことを繰り上げ初七日と呼びます。

ちなみに最後の法要(7回目)は満中陰(まんちゅういん)と呼びます。


12:00 出棺

⇒霊柩車のお棺を納め斎場(火葬場)に向けて出発します。遺族様もに霊柩車に続いて出発します。


12:30 斎場到着・火葬火入れ

⇒斎場(火葬場)で寺院様による最後のお経をあげていただきます。その後火葬炉にお棺を安置し火葬釜を点火します。お骨上げの時間まで斎場で待機する会館もあれば、一度会館に戻り休憩をとる会館もあります。


14:30 お骨上げ・お骨拾い

⇒故人様のお骨をお骨壺に収めます。足下から順番に収め最後に頭のお骨を収めます。※地域によりますが、東日本はお骨を全て収める全収骨、西日本はお骨の一部を収める部分収骨となっております。


15:00 精進落とし

⇒精進落としとは葬儀終了後、遺族様が親族や関係の深かった人と一緒に故人を偲んで召し上がる食事のことです。地域によっては受付でお手伝いいただいた方まで振る舞うこともあります。

※精進料理は肉や魚・卵などのが命が宿る物が入らない食事です。そのため淡白な食べ物が多かったです。しかし近年はお葬式の認識も変わり、肉や魚も使うようになり様々な美味しく食べるようになっております。


16:00 中陰飾り

⇒葬儀終了後、自宅にお骨を安置しなければならなりません。そこで担当スタッフは自宅へ伺い中陰飾りを組みます。

※中陰飾りとは雛祭りの際に出すような段飾りのことです。葬儀の場合はこの段飾りに白布を敷いてお骨や遺影写真を安置します。


17:00 事務処理

⇒葬儀を行った家の請求書を作成します。祭壇からお供え物・料理・返礼品と多数の商品が動きます。そのため間違いのないよう細心の注意を払い事務処理を行います。


17:30 帰社 


このような感じです。 ※若干葬儀社によって業務範囲が異なります。


3. 葬儀式時に大変なこと


通夜式と葬儀式では葬儀式のほうが精神的には楽です。

受注は通夜時に済んでいるので発注漏れがなければ、館内対応に専念出来るためです。


身体的には通夜式と同じですが会館に故人様が入って来られると、たくさんの会葬者の対応をしなければなりません。基本的にずっと立って対応しますので体に負担がかかります。


しかしこの葬儀式こそ葬儀会館唯一の見せ場です。スタッフの動きや対応はお客様はよく見てます。それが口コミで広がり次のお葬式に繋がっていくからです。


4. 最後に


いかがだったでしょうか。


私たちは葬儀ばかりをしており様々なノウハウを知っています。しかしお客様は滅多に体験することのない儀式です。

また葬儀はその家にとっては一度きりのことです。やり直しができません。やり直しがきかないのに100万以上のお金が2~3日で動きます。


そのため、些細なこともクレームに繋がりやすいので細心の注意が必要です。


お葬式は小規模化が進んでおりますが、お客様への対応は変わりません。またご不幸はいつ発生するかも分かりません。オンオフの切り替えがすごく重要なため体力も必要になってきます。


通夜式編でも申し上げましたが、真摯に対応していればお客様から感謝の言葉をいただけますので、やりがいを感じられる業界だと考えます。



※あまり馴染みのない業界だと思います。私の分かる範囲であれば記事にさせていただきます。気になること等あればコメントお願いします。

※通夜式編です(よろしければご覧下さい。)


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